北京五輪はオミクロン株蔓延中の開催となる。
<中国北部の天津市で新型コロナウイルス感染が拡大する中、北東部の大連市でも同市から到着した人からオミクロン変異株への感染が確認された。
中国国家衛生健康委員会(NHC)のデータによると、天津市で12日に報告された有症状の国内新規感染者は41人で、前日の33人から増加した。 国営テレビが12日遅くに報じたところによると、大連市でも、オミクロン株の感染者1人が判明した。天津市から大連に到着後、感染が確認された。検出されたウイルスは天津の感染拡大で見つかったウイルスとよく似ているという。 中国は2月4日に開幕する冬季北京五輪や今月末からの春節(旧正月)の連休を控え、市中感染の早期封じ込めに向けた対策を取っているが、オミクロン株の拡大が新たな課題をもたらしている。
中部の河南省安陽市では12日に有症感染者が43人報告された。前日は65人だった。同市は10日、オミクロン株の感染者が2人確認されたと発表。今回の感染拡大は天津市から来た学生がきっかけの可能性があるとの見解を示した。 天津、安陽両市とも感染者は他の多くの国に比べると少ない。オミクロン株の感染者総数もなお不明だが、さまざまな行動規制を導入している。 また他の複数の都市は両市のどちらかに最近滞在した人を対象に隔離措置を義務付けている。 北京市をはじめ多くの都市が春節の外出を控えるよう市民に呼び掛けている。
北京市政府は13日の声明で、オミクロン株がもたらすリスクや五輪の安全性を確保する必要性に言及し、近郊都市からの通勤者に在宅勤務を促した。 中国本土全体では12日に確認された有症状の国内新規感染者は124人だった。前日は166人。12日は河南省の他の複数都市、西安市、深セン市でも新たな感染が報告された。
<海外からの感染が増加>
上海で新型コロナの治療に当たる専門家チームの責任者は、海外からの感染者が過去最高水準になっていると明らかにした。 上海市当局のデータに基づくロイターの推計によると、月初からの10日間に海外から到着した感染者数は既に12月全体の数を上回った。このうち何人がオミクロン株の感染者かは明らかでない。 デルタ株の感染が広がっている河南省許昌市では、広州金域医学検験集団の関連企業の従業員が感染症管理に関する法律に違反したと地元警察が発表した。詳細は明らかにしていない。 広州金域医学検験は警察の捜査に協力する考えを示した。この人物は研究所での検査には携わっていなかったという>(以上「REUTERS」より引用)
天津市から北京までは距離にして130㎞で、高速鉄道を使えば30~40分でしかない。いわば「通勤の距離」にある両市を行き来する人は多い。天津市でオミクロン株の感染患者が見つかったということは、北京にも感染患者がいる、と想定しなければならない。
そもそも中共政府が発表する統計数字のすべてが信用ならない。世界で一二を争う人口大国で、1,000万人を超える都市で数人から十人単位の感染患者しか出ていないのは理解し難い。感染患者の正確な数字を知らなければ、適切な対応策は打てないだろう。一日当たり千人にも満たない感染患者数で、1,300万人の大都市西安市をロックダウンして、事と場合によっては集合住宅の玄関ドアを溶接して完全に閉じ込めるのは余りに異常だ。
しかも全国各地の都市で、新規感染患者が数人から十数人で他だけで、1,000万人近い住民の一斉PCR検査を実施しているのも異常だ。記事によると「中国本土全体では12日に確認された有症状の国内新規感染者は124人だった。前日は166人。12日は河南省の他の複数都市、西安市、深セン市でも新たな感染が報告された」という。「人-人」感染する武漢肺炎で、14億人も擁する人口で一日当たり124人しか新規感染患者が出ていない状況にも拘らず、河南省の複数の都市や西安市、深圳市でも新たな感染患者が報告されている、という。
感染力が強いとされるオミクロン株が蔓延しているなら、一人が一人しか感染させないとは考えられない。複数もしくは十数人かそれ以上に感染させているはずだ。遠く離れた省で感染患者が発生して、それでも中国全土で一日の新規感染患者が124人の少数に止まっているとは考えられない。
記事によると「中国国家衛生健康委員会(NHC)のデータによると、天津市で12日に報告された有症状の国内新規感染者は41人で、前日の33人から増加した。 国営テレビが12日遅くに報じたところによると、大連市でも、オミクロン株の感染者1人が判明した。天津市から大連に到着後、感染が確認された。検出されたウイルスは天津の感染拡大で見つかったウイルスとよく似ているという」とある。
中国でもオミクロン株が現在の感染拡大の主たる株だと見るのが 正しいだろう。そうすると爆発的な感染力を有するのは「岩国」や「沖縄」で実証済みだ。中国でだけ異常に感染力が低下したと考える方がどうかしている。それとも中国のPCR検査は武漢肺炎コロナウィルスの検出機能に支障があるのか。
おそらく中国全土でオミクロン株が幾何級数的に感染爆発しているはずだ。中共政府が国策として全力で整備した高速鉄道網が全国各地の都市で感染爆発している原因の一つになっているだろう。新規感染患者が出てからロックダウンしたところで「時すでに遅し」だろう。
「~だろう」としか書けない責任は中共政府が発表する新規感染患者数の不自然さにある。今月末から世界中から万人余ものアスリートや五輪役員が北京五輪へやって来る。彼らの健康と中国民の健康をいかにして守るのか、中共政府は明確に五輪運営指針を出すべきだ。それが確実に実施できないのなら、即座に北京五輪中止を発表すべきだ。