感染爆発する中国。

コロナ拡散が深刻な西安…中国、新規感染者が過去21カ月で最多 封鎖5日目の西安、感染者が2日連続150人台 近隣地域へ拡散…人口1300万人を全数検査 防疫当局「年末年始、春節に帰郷するな」 飛行機で2時間の北京、五輪を控えて防疫が非常事態

 北京冬季五輪の開幕まで40日足らずとなっている中国で、新型コロナウイルスの拡散が深刻化する兆しを見せている。「封鎖式管理」が5日目に入った陝西省西安の感染拡散は収まっておらず、1日の新規感染者は昨年3月末以降で最多を記録している。 
 中国の国家衛生健康委員会の27日の集計によると、前日の中国のコロナ新規感染者は200人。海外からの逆流入事例(38人)を除く本土で発生した感染者は162人で、陝西省を筆頭に広西省、浙江省、広東省、四川省などで散発的な広がりを見せている。ロイター通信は「昨年3月末に衛生健康委が無症状感染者を感染者統計から除外して以降の21カ月間、毎日発表されている統計において最多」だと指摘した。 
 特に23日午前0時から居住地ごとの封鎖式管理に入った人口1300万人の西安では、25日に155人、26日に150人が確定判定を受けるなど、拡散が続いている。西安では9日から26日までに635人が確定判定を受けている。 
 西安の新規感染者の大半はデルタ株感染者で、まだオミクロン株感染はない。しかし、西安に集中していた新規感染者は近隣の咸陽や渭南にまで広がっており、当局は緊張している。防疫当局は23日から、西安において「1軒で1人ずつ、2日に1度のみ」外出を許可しているが、この日正午を期して、PCR検査を受けるためのものを除き、すべての住民に対して居住地の外へ出ることを禁止するという、防疫措置の大幅な強化を実施した。 
 すでに西安市全域では、道路や建物の外壁をも含めた大々的な防疫消毒作業が行われている。現地の防疫当局は、外地に出ている農民工(移住労働者)や学生の帰郷も積極的に引き止めている。陝西省農業部のチャン・インアン副主任は「外地に出ている労働者と学生が年末年始と春節(旧正月)に帰郷すれば、農村地域にまで感染が広がる危険性が高まる。こうした感染を防ぐことが急務」と述べた。 
 それと同時に西安では、21日以降4度目となる住民全員を対象とした全数PCR検査がこの日から始まった。陝西省疾病予防統制センター感染症予防統制所のチャン・イ所長は「PCR検査を実施することによって短期的に新規感染者が増えることを懸念する必要はない。隠れた感染者を早期に発見した方が、むしろ長期的な感染抑制には有利だ」と強調した。専門家は強力な防疫措置の実施を前提として、「西安において1月中旬ごろにウイルス拡散を断ち切り、1月末までには状況を安定的に管理できるようになる」との予想を示した。 

 飛行機で2時間の距離にある西安で感染が拡大していることで、五輪を控える北京市の防疫当局も緊張が解けずにいる。五輪開幕を前に外国選手と代表団が大挙入国すれば、外部と徹底的に遮断する「バブル式管理」を行ったとしても、オミクロン株流入の懸念は膨らむ。国内での感染拡大が北京にまで及べば、五輪期間中の防疫は非常事態に陥らざるを得ない。 
 北京の防疫当局は先月24日から、市内の感染者発生地域の住民による市外との往来規制▽各企業の弾力勤務、市外への出張の自粛▽北京に立ち入る者全員に対する48時間以内のコロナ陰性証明の提示義務付けなど、厳格化した防疫措置を実施している。このほか、年末年始と中国最大の祭日である春節を控え、家族であっても10人以上の集まりを制限しているほか、北京に集中する全国単位の会議や教育なども厳しく規制している>(以上「Hankyoreh」より引用)



 中国の西安がロックダウンされている、という。もちろん感染症が他地区に広がらないようにするためだが、どうやらロックダウンしているのは西安だけではないようだ。
 しかも感染症も武漢肺炎だけでなく、ハンタウィルスによる感染症患者も中国の各地で見つかっているという。ハンタウィルスとはネズミが媒介し、感染すると発熱、腎臓の障害を特徴とする疾患を発症する。

 今のところ中国では海外から渡航者と南部でごく少数のオミクロン株感染が報告されているが、西安の新規感染患者からオミクロン株は見つかっていないようだ。しかし、今後大勢のオリンピック関係者が外国から北京へ入ると、オミクロン株が一気に蔓延することも想定される。
 ただ中共政府が発表する新規感染患者数は信用できない。モンゴルで感染患者が見つかったと報じられたペストはどうなったのだろうか。ペストもハンタウィルスと同じくネズミが媒介する。

 ネズミに関係する感染症が中国各地で蔓延している背景には食糧不足がある。食糧が不足しているためネズミが齧った穀物なども食料として食べざるを得ないため、ネズミが媒介する感染症が蔓延している。中共政府はなけなしの外貨を使って食糧を調達しているため、穀物の世界市場価格が暴騰している。中国発の「飢饉」が後進国間で広がっている現実を国連は警告すべきだ。
 中共政府は北京を感染症から守るため、人の出入りを厳しく制限しているようだ。何としてでも、北京五輪開催まで北京での武漢肺炎感染拡大を防ぐつもりのようだ。しかし物流を止めてしまえば北京2154万人市民は一日だって暮らしが成り立たない。しかも北京は16,410㎢と広大だ。東京都23区の面積が 627.6 km²だから、いかに広大かお解りだろう。広大な北京への出入り口をすべて封鎖することは出来ない。

 西安から北京まで1,000㎞足らずだ。日本の高速道路では東京ICから門司港ICまでが約1,000㎞だが、大陸国・中国では1,000㎞は「すぐ近所」だ。
 年末年始の帰省を行う習慣は春節(旧正月)ほどではないが、中国にもある。中共政府は帰省を控えよと警告しているが、人民の流れを止めることが出来るだろうか。北京五輪へ向かって中国でも武漢肺炎の感染爆発との闘いが熾烈になっている。

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