道路の安全を総点検せよ。

<大型トラックが電柱にぶつかりながら下校中の小学生5人を巻き込み、畑に突っ込んだ。千葉県八街市で起きた交通事故。近隣では過去にも子どもが被害にあう事故が起きており、現場周辺は騒然とした。

事故が発生した28日午後3時半ごろから、現場周辺では駆けつけた救急車のサイレンや、負傷者を運ぶドクターヘリの音が鳴り響いた。

現場付近は車道と歩道の区分がなく、八街市教育委員会によると、通学路として児童らがよく使っていたという。

児童が被害にあった市立朝陽小では2016年にも、集団登校していた児童の列にトラックが突っ込む事故が発生し、4人が重軽傷を負った。市内の通学路の一部は狭く、市教育委員会は見守りボランティアなどと連携して注意を呼びかけていた。

事故発生時に付近の自宅にいたという70代の男性は「パトカーのサイレンの音に気づいて外に出てみると、何人かの子どもが倒れて動かない状態だった。近くには泣き叫ぶ大人がいて、一緒に救急車に乗っていった」という。

サイレンの音を聞いて現場に駆け付けた近くに住む会社員男性も「子どもの保護者とみられる人が泣いていた」と動揺した様子。近所の女性は「自宅にいたら、『ドスン』という大きな音が聞こえた。その後、救急車のサイレンが近づいてきて、女性が『早く』と泣き叫んでいた」と話した。

近くの会社に勤める50代男性は報道で事故を知った。「農家の軽トラックや物流トラックがよく通っていた」と話した>(以上「日経新聞」より引用)




 またしても痛ましい交通事故だ。小学校一年生と二年生の列にトラックが突っ込んだという。しかもトラック運転手は「酒気帯び運転」だったという。
 しかも「2016年にも、集団登校していた児童の列にトラックが突っ込む事故が発生し、4人が重軽傷を負った」歩道もない危険な通学路だといわれていたという。なぜ危険な通学路と認定していたのなら、隣接する畑に「歩道」を設けるなどの安全対策措置を道路を管理する当局は取らなかったのだろうか。

 平成20年に道路財源(揮発油税)が一般財源化されて以来、道路整備や安全化投資がおざなりにされて来たきらいがある。現に日常生活で利用している県道に関しても道路わきの雑草が伸びてガードレールが見えなくなっているほどだ。
 映像で事故のあった道路を見る限り、中央ラインはおろか路側帯の白線すら見えない。幅員7mの道だというから、車幅2.5mの大型車なら擦れ違うのがやっとだ。それでも歩道部分を確保できないことはない。なぜ教育委員会は2016年の事故の際に歩道設置を強く道路管理当局に申し出なかったのだろうか。

 「子は国の宝」だと政治家は常々口にしているが、実態はこの程度でしかない。子供の安全を疎かにする国に未来はあるのか。
 「市内の通学路の一部は狭く、市教育委員会は見守りボランティアなどと連携して注意を呼びかけていた」というが、呼び掛けなくても済むように道路の安全化を促進する方が先ではないか。道が狭いなら道路に接する畑を用地買収して「安全な歩道」を設置すべきだ。

 
 道路はまさに人体すれすれに鉄の箱が疾走する「危険地帯」だという認識が余りに希薄すぎるのではないか。両者は厳格に分離されてしかるべきで、鉄の箱が人体と同一平面を疾駆するとは狂気の沙汰だ。
 「狂気の沙汰」を長年放置して来た教育関係者や道路管理者たちは責任を痛感すべきだ。もちろん飲酒して大型トラックを運転した件の運転手は大きな罪を背負って生涯を生きるしかないが、失われた二児の命は取り返しがつかない。せめて重体の一児が恢復することを願うしかない。

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