西側諸国は対中包囲網を固めつつあるが、日本政府はどうするのか。

<英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が22日、南部ポーツマスからインド太平洋地域に向けて出航した。中国の海洋進出を抑止する狙いがある。日本にも寄港する予定だ。

クイーン・エリザベスは英海軍史上最も大きな空母で、最新鋭ステルス戦闘機F35Bなどを搭載する。出航前にエリザベス女王が訪れ、船員らと言葉を交わした。英国防省は同日、ツイッターで空母が「40カ国との演習や交流に参加する」と明らかにした。

空母は駆逐艦やタンカーを伴って4万1千キロ以上を航行し、シンガポールやインド、韓国へも立ち寄る。自衛隊のほかオーストラリアやフランス、ニュージーランドなどの海空軍との共同演習も実施する予定だ。

空母の派遣によって南シナ海で軍事拠点化を進める中国の活動を抑える。ウォレス英国防相は4月に「派遣は国際秩序への脅威に立ち向かう我々の意思を示すものだ」との声明を発表した。

英国は数年前までは中国と比較的良好な関係にあった。香港への統制強化などを受けて対中姿勢を硬化させた。

3月に発表した外交・安全保障の方針で中国を「経済安全保障上の最大の国家的脅威」と定義した。英国は寄港先の各国との信頼関係を深め、経済的な交流を促すことも目的とする。

欧米各国は2021年に入り、インド太平洋地域の安全保障への関与を急速に深めている。日米仏オーストラリアの4カ国は今月、離島防衛を想定して共同で訓練した。

ドイツは今夏にもフリゲート艦を同海域に派遣する。アジア太平洋地域の安全保障問題に関わるのに慎重だったドイツが艦船を送るのは異例だ。

欧州は中国への警戒感を高めている。香港問題のほか新型コロナウイルス発生初期の対応や新疆ウイグル自治区での人権問題などが影響している>(以上「日経新聞」より引用)




 中共政府の軍事力を背景とした膨張主義と、民族に対する「人権侵害」を許さない、という強い姿勢を欧米諸国が一致団結して示している。記事によると「英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が22日、南部ポーツマスからインド太平洋地域に向けて出航した」という。
 インド太平洋地域へ軍を派遣するのは英国だけではない。「陸上自衛隊とフランス陸軍、米海兵隊は5月11-17日、九州で共同訓練「アーク21」を行った」(「時事通信」の記事より引用)。さらに「ドイツは今夏にもフリゲート艦を同(インド太平洋)海域に派遣する」ことになっている。

 こうした西側諸国の類例のない結束を前に、中共政府はそれでも尖閣や台湾に対して軍事侵攻を行うだろうか。万が一にもそうした挙に出れば、それは中共政府の孤立を意味する。
 現在でも対中包囲網はしっかりと構築され、習近平氏が目指した「中華思想の実現」は敢えなく崩壊している。米国とEUとの分裂を目論んだ「中国・EU投資協定」はEU議会が批准を凍結した。昨年12月に同協定を締結した際には習近平氏の満面の笑みを浮かべていたが、わずか半年足らずの間に対中国際環境は大きく変化した。

 引用記事に「欧州は中国への警戒感を高めている。香港問題のほか新型コロナウイルス発生初期の対応や新疆ウイグル自治区での人権問題などが影響している」とあるが、そもそもEUの旗の下に欧州諸国が結集したのも「ジェノサイト」の悪夢を二度と繰り返してはならない、という強い決意の表れだ。
 中国EU投資協定を一日も早く実現するために、欧州連合(EU)が中国企業による不公正な競争への対抗策を提案した「投資協定案」を習近平氏がすべて受け入れる形で格段の譲歩を行った。EUにとってこれ以上ないほど有利な条件で締結したが、批准する瀬戸際でEU議会は目が覚めた。金儲けだけがすべてではない、と。

 EUは投資家や資本家たちだけのためにあるのではない。欧州諸国で暮らす全ての国民や民族のためにEUは存在する、という理念をEU議会の面々が思い出した。「ジェノサイト」など二度とあってはならない。
 彼らは習近平氏にヒトラーの面影を見たのかも知れない。国内の情報統制を強め、漢族以外の特定の民族を消滅させようとしている。そうした中共政府の蛮行が世界中に知れ渡った。それにより、世界の潮目は変った。

 ユニクロの中国店のショーウィンドウに「中国に人権侵害はない」などと表記した横断幕が掲げられたようだが、そうまでして金儲けしたいのか。ウィグル綿の使用を全面禁止にして、邦人企業はさっさと中国から撤退すべきだ。中国に12万人いるといわれる日本人は中国が尖閣諸島に接近して、日中が戦火を交えたらどうするつもりだろうか。
 中共政府は直ちに彼らを捕らえて、人質として外交の道具に使いかねない。能天気な日本政府は彼らに帰国命令を出していないが、日本の領海近海に武装船を常駐させる中共政府の姿勢から、少なくとも日中親善を進める環境にないことだけは明らかだろう。武漢肺炎に対する防疫体制といい、危機感なき日本政府はどうにかならないものだろうか。

このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。