いつまで無策のままで感染爆発に怯えているのか。
<新型コロナウイルスの感染者は24日、全国で新たに1918人確認された。新規感染者が1900人を超えるのは、2月6日(2279人)以来で、感染の再拡大が懸念される。死者は21人増えて累計で計8957人になった。厚生労働省によると、重症者(24日午前0時現在)は前日より8人多い328人だった。
東京都の新規感染者は420人で、1日あたりの感染者が400人を超えるのは7日ぶり。宮城県は過去最多の171人を記録し、このうち131人が仙台市だった。大阪府は262人で、200人を超えるのは2月5日以来となる。 山形県は、22日に感染者として発表した5人が陰性だったとして取り下げた>(以上「毎日新聞」より引用) 昨日の東京都の武漢肺炎新規感染患者数が420人だったという。緊急事態宣言解除から数日にして、再び増加に転じた。内訳の詳細が報じられてないから分からないが、変異株による感染患者の割合はどれほどだったのだろうか。
政府は緊急事態解除後にもターミナル等で一日5,000人程度の「モニタリング調査」を実施するとしている。が、その実態は駅頭でPCR検査キットを一日当たり5,000個を目途に配布して、返送してもらって検査し、無症状者の感染状況を「モニタリング」するという。
テレビ番組でもあるまいにモニターなど不要だ。なぜ確固たる「検査と隔離」を政府は実施しようとしないのだろうか。感染経路が分からない感染患者が半数を超えていることは広く蔓延している証だと分からないのだろうか。
国勢調査をするように、一日の検査を実施する地域を決めて、事前に家族全員が出掛けないように求めて家族全員の唾液を提供してもらって、それを検査すれば家族が感染しているか否かが分かる。下水道が完備している地域なら、下水を検査すれば一度の検査でその地域に感染患者がいるか否かが分かる。やる気になれば効率的な検査方法は幾らでも考えられる。
そうした検査を実施して、感染患者を隔離して治療することが何よりも必要だ。「リバウンド」を怖れつつ、何もしないで「営業時間の短縮」と「屋外の花見すら自粛させる」ことに何の意味があるというのだろうか。
ただしドッと観光旅行に繰り出すのだけはやめて頂きたい。東京駅で「緊急事態の間は我慢していたから、これから北陸観光に行くの」とにこやかに話していた人には怒りすら覚える。先の「GO TOトラベル」により全国的に感染爆発が起きたことをお忘れなのだろうか。羽田空港に殺到した観光客は依然として沖縄の10万人当たり新規感染患者数がトップ3の一角を占めていることをお忘れなのだろうか。
第四波の山が来るとしたら、それはリバウンドではない。つまり第三波の繰り返しではなく、変異株による爆発的な感染拡大の山を見ることになる。
無策のまま飲食業者や観光業者に皺寄せして済ますのではなく、地域毎の「検査と隔離」を実施して、感染患者がいないことが判明した地域は「感染患者ゼロ」宣言をして、すべての規制を解除すれば良い。それを実施するには広範囲な地域を日を置かずに完全に検査する必要がある。そうした行政努力を、政府や地方自治体は一度くらいしてはどうだろうか。