日本の主要マスメディアは事実を報道すべきだ。

<中国の習近平(シーチンピン)国家主席は25日、北京の人民大会堂で演説し、農村部などで貧困人口をゼロにする「脱貧困」の目標について「全面勝利を収めた」と宣言した。

 歴史的な課題の解決として成果を強調し、共産党の支配の正当性と習指導部の実績をアピールした。

 習氏は「脱貧困」の実現に貢献した個人や団体を表彰する式典で約1時間にわたって演説。「中華民族を数千年間悩ませてきた貧困問題の解決で歴史的な成果を収めた」と強調した。

 蠟小平ら歴代指導者は「小康社会(ややゆとりのある社会)」の実現を掲げ、柱となる貧困対策に取り組んできた。習指導部は2016年策定の5カ年計画で、12年に中国の基準で約1億人いた貧困人口を20年までにゼロにする目標を設定。昨年12月に目標の達成を発表したが、この日、習氏が改めて宣言した>(以上「朝日新聞」より引用)






 記事によると「中国の習近平(シーチンピン)国家主席は25日、北京の人民大会堂で演説し、農村部などで貧困人口をゼロにする「脱貧困」の目標について「全面勝利を収めた」と宣言した」という。中国に貧困層はいないということになるが、果たしてそうだろうか。
 中国の李克強(りこくきょう)首相は五月二十八日の記者会見で「中国では六億人の月収が千元(約一万五千円)前後だ」と発言した。それからたったの10ヶ月余りで劇的に国民所得が上昇したとは思えない。

 貧困の定義は難しいが、概ね平均労働者所得の半分以下の所得者を貧困層と称する。日本なら労働者の平均所得が420万円程度だから、一般的に年収が200万円に満たない層を貧困層と称している。
 中国の都市勤労者の平均所得は月額13万円ほどとされている。つまり年収156万円程度が平均年収だとすると、その半分は78万円ということになる。そうすると約6億人の中国民が月収1万5千円以下だということは年収18万円ということになる。六億人を超える中国民が貧困とされる年収78万円の1/4にも満たない低所得に喘いでいることになる。

 中国の人口を14億人と称しているが、実際は12億人ほどではないか、という学者もいれば、いや15億人はいるのではないか、と主張する学者もいる。つまり戸籍制度のない中共政府が発表する統計数字は当てにならない、ということだ。
 日テレのTVニュースでは「政府の手厚い支援で(脱貧困の)目標が達成できたが、これからも支援が受けられるのか不透明だ」としているが、どこに中共政府の貧困層に対する手厚い支援があったというのか。日テレの中国特派員は中国社会の実態を見ているのだろうか。

 李克強首相が五月二十八日の記者会見で「中国では六億人の月収が千元(約一万五千円)前後だ」と発言した後には続きがあった。「貧困層の救済に屋台を認める」という方針転換だった。それまで北京にもあった屋台を都市美観を損ねるし、屋台を出すのは貧困層だということから、貧困撲滅を公約に掲げていた習近平氏は屋台禁止令を出して、北京の路上から屋台が消えていた。
 経済担当の李克強首相は現実問題として貧困問題に取り組むべきだと強調した。しかし習近平氏は体面に関わるとして北京の屋台を禁じ、他都市でも屋台の縮小を厳命した。

 習氏は2022年開催の次回党大会でも引退せずに終身主席を実現するつもりだ。そのためには2022年までに経済政策でも「勝利」し、軍拡でも「勝利」して中国が世界最強国にならなければならない。当然、2022冬季オリンピックは習近平氏の終身主席就任の祝賀大会でなければならない。
 そうした思惑で闇雲に必死で全力疾走しているのが習近平氏の実像だ。すべての目標を達成して、習近平氏は毛沢東を超える現人神にならなければならない。その様は常軌を逸している。

 中国民の最大不幸は中共政府だということを、なぜ日本のマスメディアは報じないのだろうか。国家の富を湯水のように軍拡と共産党員の「横領」に浪費されていることを、なぜ日本のマスメディアは報道しないのだろうか。
 無きがごとくの社会保障制度と6億人を超える極貧層の存在を隠している中共政府の統治に批判の目を向けないマスメディアとは一体何だろうか。彼らは日本のマスメディアではなく、中共政府の広報機関に堕しているのか。彼らは日本国民に誤ったニャースを伝えて、一体何がしたいのだろうか。日本の主要マスメディアは事実を報道すべきだ。

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