第二波の集団感染を阻止するために地域と関係者の全員に検査を実施せよ。

<中国・北京市幹部は15日に記者会見し、同市豊台区の食品卸売市場で新型コロナウイルスの集団感染が起きたと断定し、5月30日以降に市場を訪れた約20万人を対象にウイルス検査を実施すると発表した。首都が「戦時状態に入った」と述べて対策を急ぐ考えを示した。感染者が出た地域を封鎖し、厳戒態勢を敷く。 
 市幹部は感染状況は「非常に厳しい」と述べ、長期化も覚悟しなければならないと強調。中国政府は首都の防衛を重視し、流行阻止へ「果断な措置」を取るよう指示した。   北京市は6日、目立った再流行が起きていないとして、感染症の警戒レベルを引き下げたばかりだった>(以上「共同通信」より引用)



 北京は第二波の感染拡大を阻止するため、集団感染が起きた同市豊台区の食品卸売市場を封鎖し厳戒態勢を敷いているが、同市場を訪れた20万人を対象に検査を実施するという。東京でも新宿歌舞伎町のホストクラブで集団感染が起きている。歌舞伎町を封鎖して、歌舞伎町に出入りしている関係者すべてを検査する、といった措置を講じないのは何故だろうか。
 東京は今後とも集団感染が起きる可能性が高い。なぜならホストクラブでの集団感染が分かったのは患者が検診を受けに来たからではない。感染が疑わしいとして検査した結果、集団感染していることが判明したからだ。

 北京で起きることは東京でも起きる。だから北京で実施する集団感染を徹底して抑え込む措置を東京も取らなければゲーム機の「モグラ叩き」状態になりかねない。あっちで集団感染が起きて感染患者を隔離すれば、こっちで集団感染が起きる、ということを延々と続けることになりかねない。
 日本の検査能力は当初とは比較にならないほど飛躍的に向上したはずだ。なぜ歌舞伎町に出入りしたすべての人を対象にして検査を10万人単位で実施しないのだろうか。歌舞伎町だけではない、濃厚接触が商売の風俗営業関係者の全員を検査実施すべきではないか。まずは夜の街へ出掛けるな、と「自粛要請」するよりも、夜の街の感染源をすべて排除する検査を実施することこそが急がれる集団感染対策ではないだろうか。

 既に東京は感染拡大の「第二波」に入っている、と見るべきだ。一日50人に迫る感染患者の発生はたちまち100人を超える深刻な事態を招きかねない。深刻そうな顔をして記者会見に連日臨むのが都知事の仕事ではない。第二波の感染拡大を阻止するための措置を講じるのが都と国の仕事だ。
 共同の記事にも「(北京)市幹部は感染状況は「非常に厳しい」と述べ、長期化も覚悟しなければならないと強調。中国政府は首都の防衛を重視し、流行阻止へ「果断な措置」を取るよう指示した」とある。 東京都と国は東京の第二波を完全に阻止するために集団感染が疑われる地域と関係者に対して地域全域を網羅する面的な検査を実施すべきだ。

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