間近に迫る日本の食糧危機

<スペイン・マドリードでの国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)に参加した小泉進次郎環境相は15日、帰国前に会場で報道陣に「交渉成立に向けて積極的に貢献し、日本のプレゼンス(存在感)が高まった」と成果を強調した。

 小泉氏は9日に現地入りし、11日の閣僚級会合で演説した。二酸化炭素の排出が多い石炭火力発電を巡り批判の的になり「冒頭は石炭祭りだった」と自嘲気味に話した。批判は日本への期待の裏返しだとも主張した。一方で合意を目指し各国閣僚らと30回以上、会談を重ねたと積極姿勢をアピールした>(以上「共同通信」より引用)


 日本が産出する化石燃料は石炭しかない。その石炭を粉末にして効率的に燃焼させて発電するのが日本の火力発電の主流だ。その火力発電をCOP25で槍玉に挙げられたとして小泉環境相が自嘲気味に「日本のプレゼンス(存在感)が高まった」というのは情けない。
 なぜ大胆に再生エネに転換する、と宣言しなかったのだろうか。日本は発電総量に占める割合ではまだまだ太陽光発電に転換する余地があるが、政府はやる気をなくして、太陽光発電の買取価格を来年度は1Kw当たり14円まで引き下げるという。太陽光発電の買取を始めた当初が1Kw当たり42円だったことを考えれば、太陽光発電潰しといっても良い状態だ。

 もちろんCO2温暖化説には与しない。しかし化石燃料が有限である以上、現代を生きる私たちが使い尽くして良いわけがない。未来の人類も化石燃料を長く使用するには使用量を控えるに越したことはない。
 COP25で主導的役割を果たしているのは欧州勢だが、フランスは原子力発電に重点を置いているし、ドイツは再生エネを発電三本柱の一つにして、足らない部分はフランスから電気を買っている。彼らは最終処分方法すら決まっていない原子力発電を利用して、排ガス規制をクリアしていると嘯いている。しかし天然ウランを濃縮して核燃料に加工する際に膨大な石油燃料を消費することには決して触れようとしない。

 CO2と核廃棄物と、どちらが未来の人類により大きな負荷を残すかは明らかだ。大気中に0.04%しかない現代は有史以来最低のCO2濃度だ。それは光合成植物の生存にかかわり、その結果として人類の生存にもかかわる。動植物の有機物にはCは必要不可欠な元素だ。その自然循環を阻害するような非科学的な運動に血道を上げるIPCCは集団ヒステリーを煽る「排出権利権集団」としか思えない。
 そうした利権集団が日本に襲い掛かっている、というのが現在の構図だ。そうした「在りもしない危機」を気にするよりも、眼前に迫った人口爆発と寒冷化による食糧不足こそ国際会議で討議すべき喫緊の問題だ。

 世界食糧会議は1974年 11月5~16日,国連の主催によりローマで開かれた国際会議のことだが、その当時に決議された世界戦略を世界各国は確実に実施しているだろうか。さらに96年11月に185ヵ国とEU首脳らがローマ会議に出席して〈世界食料サミット〉が開催された。そこでは,2015年までに栄養不足人口を半分に減らすことを目標に努力することをうたった〈食糧安全保障のためのローマ宣言〉と〈行動計画〉とが採択されたが、現実はどうだろうか。
 世界中に飢餓に苦しむ人類は満ち満ちている。2018年版の「世界の食料安全保護と栄養の現状」報告書では「世界の飢餓人口の増加は続いており、2017年には8億2100万人、9人に1人が飢えに苦しんでいる」としている。これは今まさに直面している人類の現状だ。

 小泉氏の環境問題の認識度はいかなるものか知らないが、人類は絶えず深刻な飢餓に見舞われている。それが寒冷化すると飢餓がもっとより広範囲に広がるし、食糧自牛率の低い日本は危機的な事態に陥りかねない。
 ありもしないCO2温暖化説に振り回される暇があるのなら、もっと日本の農産業の振興と食糧増産に取り組むべきではないか。安倍自公「亡国」政権はここでも日米FTAを強行して、日本の酪農農産業を日本の自動車と引き換えに米国に売り渡そうとしている。実に愚かで危険な政策だが、日本国民の何割が間近に迫る日本の食糧危機に気付いているのだろうか。

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