「信なくんば立たず」

菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十八日の記者会見で、廃棄したとしている「桜を見る会」の招待者名簿の電子データについて「復元できないと事務方から聞いている」と述べた。技術的な理由かどうかは「承知していない」と語った。野党は反社会的勢力が出席した疑いがあるとして、実態解明のためのデータ復元を求めている。 (中根政人)
 菅氏は、安倍晋三首相ら与党政治家の推薦による今年の推薦者名簿を廃棄した日付は「(招待者名簿を廃棄した)内閣府のように予約制の大型シュレッダーを使っているわけではないので確認できない」とした。
 コンピューターの管理に詳しい上原哲太郎・立命館大教授(情報セキュリティー)は本紙の取材に、電子データの復元について「データをサーバーで集積管理している場合は、復元できる可能性はあるものの、復元作業により他の業務が大幅に滞るリスクを伴う」と話した。
 一方、パソコンにデータがあった場合は「ファイルを画面上から削除しても復元できる可能性がある」との見解を示した。政府に対しては「名簿を作成した際のデータ管理の状況などを説明する責任がある」と指摘した>(以上「東京新聞」より引用)


 菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十八日の記者会見で、廃棄したとしている「桜を見る会」の招待者名簿の電子データについて「復元できないと事務方から聞いている」と述べたそうだが、技術的な理由かどうかは「承知していない」と語ったという。その程度の「確認」を官邸の公式記者発表で行って、官房長官として恥ずかしくないのだろうか。まるでメッセンジャー・ボーイか、復元できることを隠すための「嘘」をついている、のいずれかとしか思えない。
 もちろん菅氏は官邸のメッセンジャー・ボーイではないから、残る答えは一つだ。菅官房長官は「嘘」をついている。そういえば安倍自公政権の流行りは「隠蔽」と「改竄」だった。官僚までもグルになって「改竄」や「隠蔽」に手を貸すのが恒例になっている。

 果たして内閣府は「桜を見る会」の資料隠しの「隠蔽」に躍起になっている。しかしIT社会の現代、紙データをシュレッダーに掛けたから「証拠」はない、というのは国民を舐めている。官僚は政権のために仕事をしているのではない、国民に奉仕するために高額報酬を手にして働いている。
 国民に奉仕するのなら、なぜ官僚が手にした情報は公共物だという概念を持たないのだろうか。もちろん個人情報は適宜秘匿する必要はあるが、招待状の区分け番号までも「失念」する必要はない。今年四月に実施した「桜を見る会」の招待状の区分け整理番号を忘れるほどの能力で、よくも官僚が務まるものだ。

 電子データは削減されても繰り返し上書きされてない限り、復元は可能だ。サーバーなどの削減データの復元は無理だろうが、個々人が使用しているPCなら、それほど上書き回数があると思えない。HDDをドリルで破壊した国会議員がいたが、そうした物理的破壊をしない限り、削減データはある程度可能だ。
 内閣府の貴重なデータを保管する上でも、内閣府のすべてのPCを差し押さえて、削除されたデータを復元すべきだ。そうしなければ今後「桜を見る会」の招待客をいかなる基準で選ぶべきかの「前例」が喪失してしまっていることになる。由々しき問題ではないか。

 「信なくんば立たず」とは政治の鉄則だ。信頼されない政権は木偶の棒だ。安倍自公政権は既に何年も前から木偶の棒になっている。それを立たせて最長政権に仕立てたのは木偶の棒が政権に座っている方が都合が良い人たちがいるからだ。
 木偶の棒政権を立たせている主な勢力は小沢一郎氏を追い落とした検察とマスメディアだ。これほど利権まみれの政権に一切捜査をしようとしない地検特捜部は存在意義を失っている。そしてマスメディアは寿司友に成り下がり、コメンテータ達は安倍ヨイショに余念がない。

 あからさまな政権の「犯罪」と官僚たちの「幇助」に沈黙する地検特捜部は世間の嵐が過ぎ去るまで居眠りを決め込むつもりだろうか。そんな「不正を正さない」捜査機関なら、そっさと解体して転職するが良い。

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