あきるの市の住宅流失は「人災」ではないか。

 ネットにアップされた台風19号の豪雨により東京都あきるの市秋川河岸が流失したことにより、住宅が崩壊及び損壊している様を見て驚いた。かつて多摩川流域の河岸が川中に設置された「堰」で流れの変わった激流により岸と土手が削り取られ、住宅が流された記憶が甦った。
 川は絶えずメンテナンスを行って、流れを妨げないように保たなければならない。あきるの市は秋川の広い河原を利用して「親水公園」を造ったり、河岸にキャンプ地を造ったり、と水と触れ合う街づくりをしてきたように見える。

 しかし川のメンテナンスを怠ってはならない。住宅が崩壊し流失した辺りの川には中州が出来ていたり、対岸の広い土手敷には木まで茂っているのが見える。それでは増水時に激流が住宅地の前にあった17mもの河川敷を削り取り、住宅地の下の土を抉り取るのは想像に難くない。
 あきるの市の住宅流失災害は「人災」ではないかと思える。行政が長年秋川の浚渫を怠り、中州が出来ているのを放置していたのと、住宅地の対岸の河川敷に樹木まで生い茂るに任せていたのは河川管理を怠っていた証拠ではないだろうか。

 河川公園は台風による増水で一部流失したり土砂に埋もれたりしているようだ。河川敷に「親水公園」と称する構造物を設置するのは如何なものだろうか。川は公園になり得るものかも知れないが、何よりも河川の機能が損なわれないようにしなければならない。
 ことに蛇行している河川でカーブの外面に当たる土手は激流に洗われて損壊しやすい、という認識を持つべきだ。17メートルの河川敷が流出して住宅の基礎の下の土が流される事態を決して引き起こしてはならない。

 かつて狛江市の多摩川の中に設けられた「堰」により流れが変わった激流により住宅が次々と流れの中に没し損壊された経験をしたはずではないか。激流が河岸へ向かえば、土を固めただけの河川敷など削り流されるのはアッという間だ。
 そうしたことは防災上、「想定内」でなければならない。想定した上で、河川管理を適切に常時行っていなければならなかった。あきるの市の秋川により住宅が流された「災害」は「人災」だ。一級河川「多摩川」の支流「秋川」管理で管理責任を負うべきは国であり、東京都ではないか。

 川を利用した「親水公園」も良いだろう、「バーベキュー広場」を河川敷に造るのも良いだろう。しかしすべては河川を適切に管理した上での話だ。川中に中州が出来たり、樹木が茂るのを放置してはならない。それは災害を引き起こす元だ。

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