消費増税は日本を衰亡させる「悪手」だ。

10月1日の消費税増税に合わせて政府が始めるポイント還元事業を巡り、高齢者や生活保護受給者らから不満の声が上がっている。クレジットカードなどを持たないため、還元の条件となるキャッシュレス決済をできない人が多く、負担軽減につながらないためだ。
 「買い物を我慢しなきゃいけないかな」。東京都江東区の無職、西尾義人さん(83)は増税を前に不安げだ。築約50年の団地で1人暮らし。今夏は猛暑だったが、節約のためエアコンは1日2回、それぞれ1~2時間しか動かさなかった。月約9万円の年金生活で、壊れたテレビを修理する気持ちにならない>(以上「毎日新聞」より引用)


 いよいよ消費増税まで一週間となった。それでも駆け込み需要が目に見えて増えないと政府は御不満のようだ。それも当然だろう、国民は貧困生活でヘトヘトになって疲弊している。買い物に出掛けようにも先立つものがない。
 そうした国民の実態を知らない金持ち揃いの官僚や政治家たちは「クレジット・カード」で買えば5ポイント還元する、などとか、マイナンバーカードを使えばドウタラとか、テレビを動員して宣伝にあい勤めているようだが、国民に浸透していない。たとえ解ったところで、軽減税率が永遠に適用されるものでないからだ。

 なぜ簡単にして分かり易く、直ちに口に入る食料品は5%にする、としないのだろうか。様々なパンフレットやインセンティブ付き商品券販売といった、手数と印刷や配布に予算を必要とする措置ばかりを講じるのだろうか。
 そうした予算を掛ける手間暇は官僚たちにとって美味しいのだろう。無駄に、であれ、有効に、であれ、官僚にとって予算を使う快感は同じだろう。国民が納付した税金を濫費し、無くなれば増税すれば良いだけだから。愚かな政治家たちは「財政規律論」を掲げ、収入が50万円の家庭で100万円使い続けるとどうなるか、家計簿は破綻するしかない、といった家計簿と国家財政という全く異なる金融・財政体系を故意に混同させて説明する「悪辣な論理」で誤魔化せば、コロリと騙される程度のお寒いお頭の人たち揃いだ。

 千葉県の被災者にとってキャッシュレス社会がいかに脆弱な社会か身に沁みたはずだ。クレジットカードを持っていても停電の商店街では使えない。電気がなければそれはプラスティックの破片に過ぎない。
 いつでも貨幣は万能だ。東京大震災が近いと予想される日本で、キャッシュレス社会を促進する政府の意図が理解できない。キャッシュレスといっても、それは決済的中がキャッシュレスなだけであって、実際のキャッシュレスなら何も買えない。手間暇を一つ増やすことがキャッシュレス社会の実態だ。

 その手間暇のコストを支払うのは消費者であり、商店だ。キャッシュレスの手間暇で潤うのはクレジットカード会社とその仲立ちをする銀行だ。そんな簡単な図式をなぜマスメディアは解説しないのだろうか。
 消費増税をすべきではない。貧困層に厳しい税制は「税のあり方」そのものの哲学に反する。税は「応能負担」が原則だ。庶民に対する増税により、個人消費を冷え込ませて何になるというのだろうか。

 政治家が本旨とすべきは国民を豊かにすることだ。政治家は経済成長政策に死力を尽くすべきだ。せめて世界平均の経済成長率を下回らないように努力すべきだ。
 経済成長すれば税収は増えるし、経済拡大は必ずインフレを伴う。それが経済成長率に近づけばインフレ抑制策を実施することになる。インフレ抑制策は増税だけではない。金利の引き上げでもインフレは抑制できる。

 インフレは貨幣価値理減少を意味するから適正インフレによっても実質的に国債は償還されることになる。増税による財政均衡論者は日本を衰亡させる「亡国」の輩だ。消費増税には反対するしかないし、消費税5%を掲げるれいわ新撰組と野党を支持する。

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