お寒い千葉暴風被害の救助実態。
<台風15号による千葉県の大規模停電は、発生から1週間が経過した16日、ピーク時の1割強に減ったものの、17日午前0時現在、29市町計約7万2000軒で続いている。県内は15日夜から16日午後にかけて雨が降り、館山市と南房総市は一時、避難勧告を出した。多数に上る住宅被害の全容はつかめず、不便な生活が長期化する中、関係閣僚が相次いで現地を視察し、被災地支援を検討している。
被災後一週間経っても、被災住宅の全容がつかめていないとは何事だろうか。台風15号による千葉県各地の暴風災害に関してだ。
昨日は被災地に雨が降ったという。その前日にはブルーシートが二枚づつ配布されたようだが、瓦や屋根が吹き飛ばされた家屋の応急修理の仕方が良く分かってないようなケースも散見されたようだ。
ブルーシートは何も支えのない「シート」だから、敷いた下に支えがなければ水の重さで垂れ下がり、益々水が溜まって最後は滝のように室内ヘ注ぎ込む。そんな簡単なことが、と思われるかも知れないが、初心者はシートが雨滴を弾いてシートの端から流れ落ちると思う。まさか途中に溜まって大きな水風船になるとは想像しない。
そうした簡単な応急修理方法を紙などにプリントして配布するなどの知恵はなかったのだろうか。もちろん小さな土嚢を長い紐で結んでシートを抑えるのも有効だが、風によって捲れ上がらないようにするにはシートの下の端を軒下に捲り込んで長いタルキなどを抑えに当てて釘止めするのが一番良い。そうした知恵は叩き大工でも知っていることだ。
そうした応急修理の刷りものを配布するにも、現地の被災状況の全容を知っていなければ対応できない。地域の地方自治体の職員全員もさることながら、地域のコミュニティー関係者たちに連絡を取って大人数で一斉に調査すれば一日で終わったはずだ。
平成の大合併がそうした地域の纏まりを壊ししてしまったようだ。村や町がなくなり、村や町の「世話役」として地域の様子を熟知していた人がいなくなった。もちろん地域の村会議員や町会議員もいなくなった。行政単位を大きくすることが「行政効率」を良くすることだと考えたバカが「大合併」を断行したが、こうした災害時に弊害が顕著に表れる。
この一週間、国会は何をしていたのか。政府は何をしていたのか。新任大臣が何人か被災地を「訪れ」たようだが、巡回して見廻っただけで何をしたのか。
東京が被災地となると予想される大震災で初期対応は万全なのか。その場合にも内閣は「予定通り」改造を行い、マスメディアは改造劇で内閣支持率アップに目玉の「男芸者」報道に尺を取って持て囃すのか。千葉県民には失礼だが、今次の暴風被害とその後の政府・行政対応は東京大震災の予行演習だったと思えばゾッと悪寒が走るのではないか。そのゾッとする悪寒こそが政治の実態だ。ということを忘れてはならない。
東京電力パワーグリッドによると、停電軒数が多いのは17日午前0時現在、山武 市の約7700軒、八街 市の約7200軒、南房総市の約7100軒、市原市の約6200軒、富津市の約6100軒など。1万軒以上の自治体はなくなった。県内全体の最大は9日午前8時頃の計約64万1000軒だった。
気象庁によると、15日午後8時から16日午後4時までの総雨量は、館山市で135・5ミリ、鴨川市で89ミリに達し、一時、館山市と南房総市に土砂災害警戒情報を発表。台風15号で屋根などが損壊した多くの住宅が、事前にブルーシートで応急処置を行ったが、雨漏りなどの被害が相次いだ。
17日は太平洋側に停滞する前線の影響で雲が広がるものの、再び気温上昇が予想され、気象庁は熱中症への注意を呼びかけている。
県によると、台風による住宅被害は16日現在、全壊3棟、半壊5棟、一部損壊2779棟。富津市や南房総市が新たに被害を報告したため、前日に比べて総計が倍以上に増えた。鋸南 町や館山市など13市町村の状況は把握できておらず、今後、大幅に増えるという。
16日午後2時現在、断水は君津市や多古町などの計1万4510戸。鴨川市や市原市では解消された。また、18市町の避難所に237人が身を寄せている。
館山市、鋸南町などで台風15号の被害状況を視察した武田防災相は「全ての情報を吸い上げ、激甚災害を適用するか検討を進めている。支援策についても様々な角度から対応を協議したい」と述べた。
台風による災害ごみ処理の現状を南房総市などで視察した小泉環境相は「他の自治体にごみの受け入れを依頼したり、収集車の数を増やしたりすることで、ごみが一日も早く撤去されるように進めたい」と語った>(以上「読売新聞」より引用)被災後一週間経っても、被災住宅の全容がつかめていないとは何事だろうか。台風15号による千葉県各地の暴風災害に関してだ。
昨日は被災地に雨が降ったという。その前日にはブルーシートが二枚づつ配布されたようだが、瓦や屋根が吹き飛ばされた家屋の応急修理の仕方が良く分かってないようなケースも散見されたようだ。
ブルーシートは何も支えのない「シート」だから、敷いた下に支えがなければ水の重さで垂れ下がり、益々水が溜まって最後は滝のように室内ヘ注ぎ込む。そんな簡単なことが、と思われるかも知れないが、初心者はシートが雨滴を弾いてシートの端から流れ落ちると思う。まさか途中に溜まって大きな水風船になるとは想像しない。
そうした簡単な応急修理方法を紙などにプリントして配布するなどの知恵はなかったのだろうか。もちろん小さな土嚢を長い紐で結んでシートを抑えるのも有効だが、風によって捲れ上がらないようにするにはシートの下の端を軒下に捲り込んで長いタルキなどを抑えに当てて釘止めするのが一番良い。そうした知恵は叩き大工でも知っていることだ。
そうした応急修理の刷りものを配布するにも、現地の被災状況の全容を知っていなければ対応できない。地域の地方自治体の職員全員もさることながら、地域のコミュニティー関係者たちに連絡を取って大人数で一斉に調査すれば一日で終わったはずだ。
平成の大合併がそうした地域の纏まりを壊ししてしまったようだ。村や町がなくなり、村や町の「世話役」として地域の様子を熟知していた人がいなくなった。もちろん地域の村会議員や町会議員もいなくなった。行政単位を大きくすることが「行政効率」を良くすることだと考えたバカが「大合併」を断行したが、こうした災害時に弊害が顕著に表れる。
この一週間、国会は何をしていたのか。政府は何をしていたのか。新任大臣が何人か被災地を「訪れ」たようだが、巡回して見廻っただけで何をしたのか。
東京が被災地となると予想される大震災で初期対応は万全なのか。その場合にも内閣は「予定通り」改造を行い、マスメディアは改造劇で内閣支持率アップに目玉の「男芸者」報道に尺を取って持て囃すのか。千葉県民には失礼だが、今次の暴風被害とその後の政府・行政対応は東京大震災の予行演習だったと思えばゾッと悪寒が走るのではないか。そのゾッとする悪寒こそが政治の実態だ。ということを忘れてはならない。