ロシアに戦争の作法を教えるのは日本の責任だ。

<ロシアのプーチン大統領はロシアが実効支配する北方領土について、日本側に引き渡す計画はないとの認識を示した。

 国営テレビが22日放映のインタビューの内容をサイトで公開した。

 最近、取材で現地を訪れたという質問者が「子供たちはロシア国旗を掲げていた。(今後ロシア国旗を)降ろさざるを得ないということはないか」と聞くと、プーチン氏は「そのような計画はない」と応じた。

 大阪市で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせ、29日に予定される日ロ首脳会談を前に日本側をけん制したと言えそうだ>(以上「時事通信」より引用)


 ロシア側の「北方のょうどは戦利品」という立場は一貫している。ロシア国民にそのように「教育」している事実に変わりないからだ。
 それに対して日本側が「四島返還だ」とか「二島先行返還だ」とか、いや「二島同面積返還だ」とか思惑絡みで揺れているだけだ。なぜ毅然としてポツダム宣言やサンフランシスコ条約にサインしてから平和条約について話し合おう、と原理原則を貫こうとしないのだろうか。

 ロシアは「戦勝国」として日本に臨もうとしているのだろうが、日本はロシアが「日ソ不可侵条約を勝手に破棄」して「侵攻」したのは認めるが、北方領土に関しては「戦利品」ではなく、1945年8月15日戦争終結後に進駐したに過ぎない、というのが実態だ。
 米国ですら戦争で占領した沖縄を日本に返還した。ロシアは戦争で奪った地でもない北方領土を不法占拠したまま「返還する計画はない」というのなら、日本国民の一人として私はロシアに対する日本政府のいかなる協力にも援助にも反対する。そのような国際法を無視する国といかなる「相互信頼」と「契約」が成り立つというのだろうか。

 安倍氏はプーチン氏との会談をすべて拒否すべきだ。「返還する計画はない」という言葉を取り消さない限り、日本はロシア制裁の輪に加わるべきだ。ウクライナ東部を軍事侵攻して「ロシア領」だと主張し、クリミア半島を入植したロシア人が六割に達した時点で住民投票を実施してロシアに帰属させる、という「民主的」な手法と主張する欺瞞性をウクライナと共に国際社会に訴えるべきだ。
 日本にとって先の大戦は「植民地解放戦争」だった。数世紀にわたり白人たちが有色人種を大量虐殺して有色人種の暮らす地域を植民地として「欧米文明」を築いた。それらを先進地域だと自称しているのにも反吐が出る。彼らは有色人種を牛馬以下に使役し、それらの富を奪い取って本国を富ましたに過ぎない。

 欧米列強とソ連も含めた、植民地支配した国々の謝罪を我々有色人種は寡聞にして聞いたことがない。ロシアがいかに北方領土は「戦利品だ」と主張しても、北方領土で戦争した事実は欠片もない。進駐だったという事実は動かせない。
 まず、ロシアは政府による「北方領土は戦利品だ」という嘘の教育をやめるべきだ。終戦直後のドタバタに乗じて火事場泥棒を国家としてやったことを恥ずべきだ。戦争には戦争の作法がある。さもなくば大量に兵器を持ち込んだ「殺戮ゴッコ」に過ぎない。まさしく米国の原爆投下は白人による日本国民の「虐殺ゴッコ」だ。その非は全面的に米国にあることは論を俟たない。日本はそのことで米国を責めるべきだ。そうしない限り、米国民が「銃口の先の平和」論を脱却することは出来ないだろう。

 ロシアを国際的な「契約国」に進化させる責任は日本にもある。まずは戦後処理の条約をロシアが遅ればせながら履行することだ。そのポツダム宣言の策定にはスターリンも関わっている。知らぬ存ぜぬは通用しない。今も国連で戦勝国クラブ(安保理常任理事国)の一員として大きな顔をしているではないか。それなら戦争の作法に則って、北方領土の「進駐軍」と軍属とロシア国民のすべてを帰国させるべきだ。ロシアとの話し合いはそれからのことだ、分かったかプーチンさん。

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