安倍氏よ、悪夢は安倍自公政権の方だ。
<安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、10日の自民党大会の総裁演説で「悪夢のような民主党政権」と表現したことをめぐり、立憲民主党会派の岡田克也元副総理と激論を交わした。発言の撤回を求める岡田氏に対し、首相は「総裁として、そう考えている。少なくともバラ色の民主党政権ではなかった」と述べ、撤回を拒否した。
民主党代表や副総理、外相といった要職を歴任した岡田氏は「頭から相手を否定して議論が成り立つのか」と反発したが、首相は「悪夢でなかったと言うが、なぜ民主党という名前を変えたのか。イメージが悪いからだろうと推察する人がたくさんいる」。さらに民主党政権と比べた経済政策での実績を強調し「批判するなということ自体がおかしい」と指摘した。
岡田氏は質問後、撤回を拒否した首相について「ちっちゃな首相だなと思った」と批判。「普通なら予算審議をやっているときに言わない。おごり、高ぶりではないか」と指摘した。
「悪夢」発言には野党から批判が相次いでいる。
民主党政権樹立に中心的な役割を果たした自由党の小沢一郎代表は12日の記者会見で「もう一度、悪夢を見てもらわなければならない」と語った。立憲民主党の枝野幸男代表も11日の党会合で「利権も手放してしまった彼らにとっては悪夢だったかもしれない」と述べている。
また、社民党の又市征治党首は12日の会見で「相手を批判して自分の正当性を言うのはおろかというか、子供じみたというか、お粗末なやり方だ」と述べ、首相の姿勢を批判した。
一方、自民党の二階俊博幹事長は会見で「今から取り消すわけにもいかない。発言の効果は余計に広がっている」と述べ、静観する考えを示した>(以上「産経新聞」より引用)
政権批判をするのなら統計数字を基にして批判すべきだ。第二次安倍自公政権が始まった直前2011年の日本のGDPの世界に占める割合は4.645%だった。それが一昨年の2016年には4.141%に凋落している。今年あたりで4%を割り込むのではないかと思われる。
安倍氏は自らの経済政策を「アベノミクス」と呼んで誇っているが、日銀の異次元金融緩和策だけが「有効打」であって、政府がすべき経済政策はすべて空振りに終わっている。
それどころか在りもしない経済効果まで算出して、TPPでは10兆円の効果がある、などと向こう10年間のプラスだけを弾いていたり、IR法で数兆円の効果だとか、反社会勢力の暗躍や博奕による家庭崩壊などのマイナス面は一切顧みられていない。
しかも賃金上昇の勤労統計は誤魔化したもので、実際に全勤労者賃金を算定すればマイナスになる、というように安倍自公政権下の国民生活の方が悪夢ではないか。
そうした生活面だけではない。護衛艦がいつの間にか空母となり、自衛隊員が海外の紛争地へ出掛けて戦闘に参加できる「戦争法」が強行採決されている。これを「悪夢」と呼ばずして、何と呼べば良いのだろうか。
しかも日本の米国による占領状態は全く改善されていない。地位協定は「改定協議」すら行われず、首都圏上空を含めた空域も米軍に奪われたままだ。安倍氏は日本を米国の属国化へと引き込んでいるだけだ。日本国民は全員が悪夢の具体化への道を歩まされている。これほどの悪夢が他にあるだろうか。
安倍氏に真摯さは欠片もない。傲慢な言い逃れとすり替え「朝ご飯食べた」論理だけだ。
日本国民はしっかりと認識して頂きたい。日本は衰亡の坂道を転がり落ちている、という現実を。かつての日本経済は強大で世界GDPの実に17%を占めていた。現在の中国ですら15%に過ぎないことを思えば、いかに強大だったかお分かりだろう。
その日本経済を徹底して衰退させたのはプラザ合意による円高為替政策だ。それ以降、日本経済は凋落の一途を辿っている。
そして米国のジャパンハンドラーたちによる年次改革要望に沿った「構造改革」により、日本は各分野の構造制度が破壊され、そして現在も破壊され続けている。その成果が主要穀物種子法廃止や水道事業の民営化などに現れている。
日本はさらなる悪夢への道を安倍自公政権によって歩まされている。こんなバカげた政権を支持している日本国民は自らの身に貧困が降りかかって来ることに気付いていない人たちなのだろう。
日本国民が享受すべき富は一握りの人たちによって独占され、格差は拡大し国民は総じて貧困化するのは明らかだ。その一里塚が実施の近づく消費税10%だ。
デフレ化を招くだけの、日本経済の衰退を加速させるだけの悪政を国民は総力を挙げて退陣させなければならない。そして「国民の生活が第一」の政治を実現させなければならない。