売国奴・安倍氏に領土問題を扱わせてはならない。
<安倍晋三首相は北方領土問題に関し、北方四島のうち色丹島と歯舞群島の引き渡しをロシアとの間で確約できれば、日ロ平和条約を締結する方向で検討に入った。複数の政府筋が20日、明らかにした。2島引き渡しを事実上の決着と位置付ける案だ。4島の総面積の93%を占める択捉島と国後島の返還または引き渡しについて、安倍政権幹部は「現実的とは言えない」と述べた。首相はモスクワで22日、ロシアのプーチン大統領との首脳会談に臨む。
「2島決着」に傾いた背景には、択捉、国後の返還を求め続けた場合、交渉が暗礁に乗り上げ、色丹と歯舞の引き渡しも遠のきかねないとの判断がある>(以上「共同通信」より引用)
「2島決着」に傾いた背景には、択捉、国後の返還を求め続けた場合、交渉が暗礁に乗り上げ、色丹と歯舞の引き渡しも遠のきかねないとの判断がある>(以上「共同通信」より引用)
「安倍晋三首相は北方領土問題に関し、北方四島のうち色丹島と歯舞群島の引き渡しをロシアとの間で確約できれば、日ロ平和条約を締結する方向で検討に入った」という記事が本当なら安倍氏は「売国奴」というしかない。なぜ日本固有の領土の93%を放棄してまでロシアと平和条約を締結しなければならないのか「動機」が解らない。
既に72年間もロシアの実効支配が続いているが、領土問題は「歴史的な問題」でエイッヤッと片付ける事柄ではない。ロシアと日本との間には未解決の懸案事項がある、という状況が重要なのだ。
ロシアと平和条約締結を安倍氏が急ぐ理由は何だろうか。経済界に「ロシア原油や天然ガス」を輸入するために必要だ、と尻でも叩かれているのだろうか。それとも北方領土の共同開発に名乗りを上げている邦人企業から尻でも叩かれているのだろうか。
いずれにせよ、大多数の日本国民にとって日ロ平和条約締結は関係ないことだ。それよりも北方領土が完全返還されて、周辺海域で安全操業できることが何倍も重要だ。そして国際社会にロシアの「不法占拠」を訴え続けて、武力を背景にして他国の領土を奪う無法行為は許さない、という国際世論を高める方が日本として筋を通した外交ではないだろうか。
日ロ間に平和条約が締結されてない、という状況は重要だ。北方領土や沿海州地域の開発をロシアが持ちかけて来ても平和条約が締結されてない国に協力できない、と突っ撥ねることが出来る。
日本にも沿海州や北方領土に中国や韓国などが労働者を派遣したり投資しようとする動きがある(だから日本のバスに乗り遅れるな)という論理を展開する評論家がいるが、彼はロシア当局の回し者でしかない。
なぜなら極東のロシア人はかつて800万人いたが、暫時減少して現在では600万人になっている。そこへ中国人が100万人も移住し沿海州の「中国化」が進んでいるという。ロシア当局の狙いはイナゴのように「入植」して来る中国に日本を対抗させよう、という魂胆だ。ロシア政府にシベリア以東に投資する余力はないからだ。
敵の敵は味方という論理でロシアは日本と平和条約を早期に締結したがっている。沿海州のロシア領に100万人もの中国人が「入植」しているというのは正式な数字だ。季節労働者や短期滞在などでロシア領へ入り、そのまま滞在している中国人も同数程度いるともいわれている。つまり沿海州の住民の四人に一人は中国人というほどに「中国化」は深刻だ。しかしロシア政府は沿海州にまで手の回らない現状から中国人労働者を追い返すわけにはいかない。
安倍氏が「二島返還」で決着するのが「現実的」だという、現実とは何だろうか。平和条約締結するのが目的なら「二島返還」で手を打つのが「現実的」だというのだろうか。
実に愚かな判断だ。二島返還が現実的で平和条約締結にふさわしいという、そんな日ロ間の平和など日本国民の誰が望むというのだろうか。なぜ歴史を捻じ曲げたロシアを批判せず、妥協した1956年当時の日ソ合意を基本として話し合おうとしているのだろうか。
1956年当時の日本が如何なる状態だったか、そして当時のソ連が如何なる状態だったか。そうした圧倒的な国力格差の中で、交渉した状況を現在を引き戻そうというのだろうか。なぜ2001年にイルクーツクで「森-プーチン」会談で合意し声明を出した「東京宣言」の線で交渉しないのだろうか。
それなら当然「四島返還」が話し合いのスタートラインになる。それを譲って1956年の線まで後退させなければならない「理由」を安倍氏は正直に語るべきだ。彼の外交は何一つとして成果を上げてないどころか、先人が成し遂げた前進まで水泡に帰す愚行というしかない。誰か安倍氏がやろうとしている「外交」を止めろ。売国奴に領土問題を扱わせてはならない。