ツタヤ図書館の個人情報は大丈夫か。

コンビニやレンタルショップなど、さまざまな店で買い物をするとポイントがたまるポイントカード最大手の一つ「Tカード」を展開する会社が、氏名や電話番号といった会員情報のほか、購入履歴やレンタルビデオのタイトルなどを、裁判所の令状なしに捜査当局へ提供していることが20日、内部資料や捜査関係者への取材で分かった。「T会員規約」に当局への情報提供を明記せず、当局も情報を得たことを本人に知られないよう、保秘を徹底していた。 
Tカードの会員数は日本の人口の半数を超える約6700万人で、提携先は多業種に広がる>(以上「Livedoor」より引用)


  「Tカード」とはレンタルショップ「ツタヤ」の発行するカードのことだ。「ツタヤ」はCCCという会社が運営しているが、全国の何ヶ所で図書館をCCCが請け負って民間委託経営しているだろうか。そこでは図書カードがTカードで代用されて、図書を貸出すると3ポイント付けるサービスをしている。
 しかしこのブログで予てより図書館の貸出等の書籍に関する「守秘義務」が守られるのか、と疑問を呈してきた。その予感が当たったことになる。

 全国の図書館をCCCに民間委託している地方自治体は個人情報の流出に関してCCCに確認すべきだ。しかし流出していても「流出していない」と回答すれば、それ以上確認する手立てはない。
 地方自治体が自治体としてガバナンスの利く図書館運営をしていないことに問題がある。なぜ図書館にまで民間委託管理制度を広げて民間委託する必要があるのだろうか。図書館運営経費を抑制するため、というのなら、それは正鵠を得ていない。

 周南市に限って言えば二市二町合併によって周南市にはそれぞれの元の自治体に五館の図書館を擁している。その図書館五館すべての運営経費の総合計が約二億円だったにもかかわらず、新築した駅ビルの駅ビル図書館の委託料が年間1億5千万円だ。駅ビル図書館の延べ床面積は既存五館の中の中央図書館に遥かに及ばない。
 詳しくは周南市のホームページに詳しく乗っているから是非ともご参照されたい。
 そうしたバカバカしい民間委託を選択した市当局と市議会の見解は「中心市街地の活性化」のためだった。駅ビルにツタヤ図書館とスターバックスが入れば人が集まる、という理屈だ。確かに駅ビルには人が集まったが中心市街地の喫茶店は閑古鳥が鳴いているという。中心商店街の他の店舗に駅ビルの客が「回遊」している兆候は見られるものの、売り上げ増になったとは寡聞にして聞かない。

 周南市はなんとも愚かな選択をしたものだと慨嘆するが、それが市民の支持を得た市長と議員諸氏が決めたことなら民主主義の決まりで従うしかない。その結果、恐れていた個人情報を「捜査当局」へ捜索令状もなしに、つまり提出根拠もなくCCCが勝手にTカードの個人情報を流出させた。
 やはり図書館は個人の思想・信条にも関する情報に関わる情報を保有する公的機関として地方自治体が責任をもって管理すべきだ。断じて民間委託すべきではない。

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