連合は「働く者」の役に立っているのか。

<連合の神津里季生会長は18日記者会見し、2019年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)について、「やらないことはあり得ない」と述べ、6年連続で求めることを表明した。ただし、要求手法の見直し議論を深めるため、従来と異なり具体的な要求水準を同日発表の基本構想に盛り込まなかった。闘争方針を決める11月末までに示す方向だ。

 連合の基本構想は、傘下の労働組合が要求を策定するベースとなる。連合は過去5年、同構想でのベア要求について「2%程度を基準」などと具体的な水準を示してきた。今回、これを先送りしたのは、「数字ありきの議論を避ける」(連合)のが狙いだ。

 また、一律の上げ幅を中心に据えた従来手法では、大手企業と中小との格差は是正されない。こうした状況を踏まえ、将来の望ましい賃金水準を実額で示すなど、新しいベア要求の在り方を模索する構えだ>(以上「時事通信社」より引用)


 連合が唯一の労働組合の全国組織だとしたら、労働組合だけの要求を経営者側に突きつければ良い、というものではないだろう。労働者全般の問題を提起していくべきではないだろうか。
 現安倍自公政権ほど労働者の権利を侵害し毀損している政権はない。しかも外国人労働者を大量に移民として受け入れ、労働賃金を引き下げようとしている。

 それだけではない。「エグゼクティブ」だ「高度プロ」だと、まやかしの文句を散りばめた実質的な労働基本法の骨抜きを許して来た野党を叱咤激励し、労働者の権利の明らかな後退をしっかりと認識し、労働者の「働く権利」を国民に訴えるべきだ。
 チマチマとした「正社員」だけの賃上げを要求していては、すべての「働く者」の権利を要求しているわけではなく、非正規社員からすれば「勝手にしたら」と冷ややかな視線を送られ、ますます労働組合の組織率は低下するばかりだ。

 なぜ連合はナショナルセンターを目指さないのだろうか。なぜすべての働く者の参加を目指さないのだろうか。裁量労働制度は「働く者の制度」ではなく「働かせる側の制度」であって、労働者の奴隷化に他ならない。
 正規社員に適用された場合にはサブロク協定である程度守られるが、非正規社員に裁量労働制が適用されたなら死活問題となって過労死の原因となりうる。それほどの悪法が大した反対の世論もなく次々と強行されるのは労働運動の停滞と無関係ではないだろう。

 組織化率が20%を切って久しい労働組合は労働者の権利確保に役立っていないとの認識が労働界全般に広く行き渡っているからに他ならない。働く者の権利を守り、労働者の権利を守る組織は「連合」だけだ。
 誇りを持って非正規社員やパートなどの権利にも、積極的に「労働者」の仲間だとして言及していくべきだ。さもなければ連合は「正規」労働者の仲良しクラブだとバカにされるのがオチだ。

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