女性差別とはいつの時代のことだ。

東京医科大は23日、同大の不正入試について調査をしている第三者委員会(委員長=那須弘平・元最高裁判事)の1次報告書を公表した。それによると、女子受験生に対する不利な得点操作などをした結果、2017年度と18年度の一般入試では、本来合格していた計55人の女子が不合格にされていた。報告書は同大が追加合格の判定を行ったうえで結果を公表し、新たに合格者となった受験生には補償などの対応をするよう求めている。
 一連の入試不正は、文部科学省幹部が絡む汚職事件をきっかけに発覚した。報告書は、2次試験で性別や浪人年数によって一部の受験生に加点する「属性調整」が、06年度入試から行われていたと認定。17、18年度のセンター利用を含む一般入試を検証し、不正がなかった場合の成績を再現した結果、女子の合格者は17年度は99人から110人に、18年度は69人から113人に増えたと指摘した。
 18年度の方が、不正で不合格となった女子が多い理由について報告書は、当時の鈴木衛学長=贈賄罪で在宅起訴=が「去年は女性が多かったから、今年は男性を多く取りたい」と発言したと指摘。「鈴木氏の考えが、影響を与えたと理解することもできる」とした。
 同大は「不利益を被った受験生の皆様に対する対応を、11月上旬を目途に公表する」などとするコメントを出した>(以上「朝日新聞」より引用)

 男女共同参画社会が聞いて呆れる。東京医科大学で2017年度と2018年度の一般入試で本来合格していた55人の女子が不合格にされていたという。
 その55人に対しては「追加合格の判定」を行ったという。当然いえば当然だが、人の一生に関わる入試判定をどのように考えているのだろうか。

 女子は出産や育児があるから医療現場で「使いづらい」ということから入試で不利に扱っていたという。本末転倒とはまさしくこのことだ。女性が参画できる社会には育児補助が欠かせないのは指摘するまでもないことだ。
 そうした「保育」施設を持たない医療施設で、女性の多い看護師はこれまでいかに劣悪な待遇に遭って来たかが解るだろう。政府は「福祉拡大」というが、福祉を提供する現場が「福祉」と乖離した現状にあることを知っているのだろうか。

 介護福祉士や保育士の待遇改善がもっと図られなければ、有資格者が離職する不都合な現状が改善されることはない。「待遇改善する」と安倍自公政権が宣言したが、平均月額で勤労者賃金平均額で10万円も下回る待遇改善策が月額1万円アップすることだというから泣けてくる。
 平均月額で勤労者給与よりも10万円以上も上回っている公務員給与を減額してでも、介護福祉士や保育士の給与を勤労者平均月額に準拠させないのだろうか。医療現場が男性医師を中心にして設計されているなら、政府は直ちに「男女共同参画社会」のモデル職場として医療施設を指定して、補助金を注ぎ込んで保育施設の常設などを完備すべきではないだろうか。

 女性の離職率が高いから入試の段階で差別する、というのは由々しき性差別だ。
 性差別だけではない。二浪以上に厳しくしていた大学も反省すべきだ。中には医学部へ入り直した受験生もいるはずだ。何年かかっても医師になりたい者を年齢で入試差別してはならない。性別や年齢で入試を差別することは情実を挟む隙になりかねない。入試は公平・公正に行われるべきだ。

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