老人は老害を自覚しよう。

天皇、皇后両陛下は28日午前、福井県で開かれる第73回国民体育大会の開会式出席のため、特別機で羽田空港を出発された。小松空港(石川県)から陸路で福井入りする。陛下は来年4月に退位するため、恒例だった開会式への出席は今回が最後となる>(以上「毎日新聞」より引用)


 天皇皇后両陛下最後の国体が福井県で開かれた。その入場式を友人と共に視聴したが、選手団入場で各県とも高齢者が目立ったような気がした。
 選手の平均年齢はどう考えても二十代だと思うが、選手団は五十を超えているのではないかと思われた。国体が老人大会にいつからなったのかと、首を傾げた。

 各県の競技団体といえば「体育振興会」というものが各市町村にある。その団体役員の多くは競技経験者というよりも市町村会議員が独占している場合を多々見かける。地方議会議員の選挙に各種団体競技者を利用しているとしか思えない。
 そうした「体育振興会」役員は何期も重任して高齢者になっている。それが国体の入場行進で高齢者が目立った主な理由なのか知らないが、確かに老害は各種団体に及んでいる。

 体育振興会の役員には些少なりとも報酬が出る。そして年に何度か会議と称して酒席が用意され、視察旅行と称する「慰安会」が公費で賄われる。
 本来なら体育振興会などは現役を退いた競技者が現役を世話するボランティア団体であるべきだ。だから次世代が競技者を引退したなら振興会役員の席を譲って、大きな意味で「支援者」となって競技団体を世話するボランティアに徹すべきだろう。

 アマ・スポーツ団体の不祥事が相次いだが、その根は不祥事を起こした団体に限られるのではない。すべてのスポーツ団体、いやすべての団体のOBたちに原因がある。
 各小学校に「評議会」なるものがある。本来ならPTAの役職を退いた者たちが保護者OBとして学校運営に意見を述べるために一時的に就くべきだが、そこにも孫がいるような老人たちが貼りついて何十年も「評議委員」を重任しているケースが多々見受けられる。

 自治体に関してもそうだ。自治体連合会会長が十年以上も重任して、大きな顔をしている例は枚挙に暇がない。馬鹿ほど高登りしたがるし、一度座った椅子にしがみつく。何某かの名誉と叙勲のブリキ板と「紙切れ」欲しさに営々と重任を重ねる。そのために若い人たちが「民主的な仕組み」の訓練を経験することなく、地方自治や体育振興に興味を失う。
 その原因の一つに行政職員の怠慢があげられる。口うるさい人を何年も役員として祭り上げていれば、行政にクレームを付けられないで済む、という知恵が働いていないとはいえないだろう。

 老兵はただ消え去るのみ。静かに役職を若い者に譲って、若い者をサポートする側に回るべきだ。福井国体の入場式の行進を視聴して、つくづく老害について考えさせられた。

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