God is in details.

経済産業省が省内外の人物と折衝した際に作成する公文書について、「個別の発言まで記録する必要はない」などと指示する内部文書を作成していた問題で、同省は30日、問題の内部文書を公表した。毎日新聞が30日朝刊で報道したものとほぼ同じ内容。
     この問題では、同省職員が毎日新聞の取材に「誰が何と言ったか分からないよう、議事録を残してはいけないと指示を受けた」と証言しており、この通り運用すれば全発言が公文書から欠落する可能性がある。同省情報システム厚生課は報道を受け、「議事録を残すな、と省として決めたことはない」と強調したうえで「研修などの機会で職員にきちんと説明する」と述べた。
     毎日新聞の報道した文書は会議の場で配布された当日(3月27日)に廃棄するよう指定されていたが、今回公表された文書は「12月31日まで保存」となっている。保存期間の違いについて、同課は「(毎日新聞のものは)今回公表した文書を完成する過程で作成した」と説明した。
     一方、菅義偉官房長官は30日の記者会見で「記録を残すということはきちっとしている」と経産省の運用に問題はないとの見解を示した>(以上「毎日新聞」より引用)

     神は細部に宿る、という諺がある。美術品などの傑作も見えないような一つ一つの細部により成り立っている、ということだ。
     経産省が公文書ガイドラインで誰が何を言ったかを細かく残さないで良い、と指示していたとしたら由々しき問題だ。森友学園などで公文書に細々とした個々人の政治家やその妻などの発言や妻付き秘書が省庁に問い合わせた文書などが公文書に記載されていた「不都合」を排除しようとする意図がミエミエではないか。

     神は細部に宿る、公文書も細部まで明らかにしてこそ一つの意思決定の経緯が分かってこそ行政の「公正、公平」が担保できるのではないか。経産省の誰がガイドラインを誰の指示で作ったのか、それこそ細部を明らかにしなけれはならない。
     官僚たちは何か勘違いしてはいないだろうか。官僚は誰のために働くのか、もちろん組織の指示系統からすれば仕事を指示するのは大臣であり総理大臣の意向だろうが、官僚は全体の奉仕者でなければならない。つまり国家全体、国民への奉仕者でなければならない。

     God is in details. 細部を疎かにせよと命じるガイドラインを作成した者は全体をも毀損しかねない。責任の所在を不明にした公文書に何の意味があるというのだろうか。
     公文書は公務員の仕事をした証明であり、歴史に対する責任でもある。個々人の公務員が作成する公文書は個々人の手を離れて行政全体、つまり日本のありようの細部となることを認識すべきだ。官僚自らが官僚の存在を貶めるようなガイドラインを作成するとは。ここまで日本は落ちているのか、と愕然とする。

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