再び、「組織は頭から腐る」

アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(6日、東京)で、日大選手が関学大選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、日大は23日、午後8時ごろから東京都内で緊急記者会見を開き、内田正人前監督が「私からの指示ではございません。ただ、スタートからゴールまで私の責任だと思っている」と説明した。
 緊急会見には、選手に指示をしたとされる井上奨コーチの2人が出席。会見の冒頭で、タックルを受けて負傷した関西学院大の選手やタックルした日大の宮川泰介選手に謝罪をした。
 井上コーチは定期戦前日の5日に「相手選手を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」という話をしたことを認めた。その理由について、「思いっきりタックルすることが、彼の課題だった。いつもと違うようなプレーをしてほしかった」「もう一つ上のレベルにいってほしかった」などと説明した。
 一方で、「相手がけがをして秋の試合に出られなかったら、こっちの得だろう」と念を押したことについては否定。「一言一句覚えているわけではないが、彼にそういう(つぶせという)気持ちになってほしいと思っていた。QBがつぶれたら損とか得という話はしていない。定期戦がなくなってもいいという話もしていない」と話した。
 内田前監督は選手に対し、悪質なタックルを「やらなきゃ意味ないよ」といったことを否定。「遠くから彼が来たが、なにをいっているかはわからなかった。近くにきて、帰って行ったのは記憶している。ただ、そのときに会話はしなかった。私はその言葉を言っていない」と語った>(以上「朝日新聞」より引用)

 前々日には違反タックルをした日大選手が記者会見をして、昨日は監督とコーチが記者会見をした。その様はミニチュア版の政府官邸と官僚の国会答弁を見ているようだ。
 選手は監督とコーチの指示があって違反タックルを実施した、と証言し、監督とコーチは「潰せ」とは言ったが違反タックルをせよと指示したことはない、と前々日の選手の記者会見を否定した。

 しかし選手にとって選手生命を絶ちかねない違反タックルを本人の意思でやるだろうか。実際に違反タックルをして退場となってベンチの外で泣いていたという。彼にもフットボール選手としてフェア・プレー精神があったのだろう、その矜持を捨てさせられて自尊心がズタズタになったのだろう。
 しかし監督とコーチは自身の立場を守るのに汲々としているようだ。そのために「嘘」を記者たちの前で吐き続けざるを得ないのだろう。組織は頭から腐る。

 日大はコンプライアンスに関していかなる見識をお持ちか、理事諸氏と理事長の見解をお聞きしたい。学生を教育する場でのスポーツクラブ活動が学生の健全成長を阻害する結果になっているのは本末転倒というべきだ。大学運営責任者として各クラブの監督やコーチ陣にいかなる指導をしているのか、見解を理事諸氏は表明する必要がある。
 事件が起きて二週間以上も経過したにも拘らず、未だに大学の責任者が記者会見を開いていないのは解せない。「あれはアメ・フト部の不祥事だ」で片づけるつもりなら、「日大アメ・フト部」と日大を名乗っている理由を説明して頂きたい。

 まさか「モリ カケ」疑惑で麻生氏や安倍氏が一向に責任を取らないのに倣っているのではないだろう。組織のトップが責任を取らないで教育機関の最高学府のシメシが付くとでも思っているのだろうか。

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