習近平氏は張子の虎に跨がってしまった。

��中国の習近平国家主席は、任期の制限なく主席として権力を維持することが容認された。この結果、習氏は自らが継承した任期付きの指導構造を放棄したことになり、自分の選んだ信頼できる側近チームとともに2期目をスタートする。

 習氏は今後5年間、自らの側近たちを頼みに停滞する経済のてこ入れ、貧困撲滅、そして世界における中国の地位向上に取り組むことになる。一方で、野心的なアジェンダ(政策課題)を追求する習氏の取り組みが、米国との険しくて不安定な関係によって脱線することのないよう守っていく意向だ。



 中国にはトランプ政権が貿易と投資に関する罰則を発動する脅威が迫っている。これは、近隣の朝鮮半島における潜在的な紛争など国内外で大きな困難に直面するなかでの新たな脅威だ。中国経済は昨年、加速した。それを後押ししたのは政府と国有部門の支出だったが、中国の輸出品に対する世界的な需要も、これに拍車を掛けた。この拡大トレンドは、貿易戦争が起これば、いきなり終息する恐れがある。



 20日に閉幕予定の全人代は、習氏の1期目5年間の取り組みのクライマックスとなる。同氏はこれまで、政治状況を刷新し、自らと自らが率いる共産党を中国社会の中心に据えることに取り組んできた。



 習氏は、腐敗と背信を容赦なく取り締まることで前任者たちに引き入れられたライバルたちを蹴落とし、政府における官僚支配の徹底的な見直しに道を開いた。



 全人代では、憲法で規定された国家主席の任期制限が撤廃され、習氏による無期限の支配が可能になった。18日には、中央規律検査委員会の幹部(楊暁渡氏)が、新設の反腐敗機関である国家監察委員会の主任に任命された。これにより習氏の反腐敗運動の対象が、公共部門の全職員に拡大される(以上「The Wall Street Jounal」より引用)



 

 いよいよ習近平氏は張子の虎に跨がってしまった。終身主席ということは自ら退路を断ったということだ。

 中国経済はまさしく奈落の底へ落ちる淵に立っている状態だ。国内の不動産投資で支えて来た内需は限界点に達して上海や北京などの都市部ではマンション価格が数十%で下落している。外需で頼みとする輸出は労働賃金の高騰を反映して製品価格の上昇により急速に価格競争力を失っている。そこに来て中国の主要輸出国の米国・トランプ大統領が鉄鋼やアルミなどの対米輸出品に高税率の関税を課すと宣言している。


 まさに中国経済は踏んだり蹴ったりの状態だ。習近平氏が国威発揚に掲げた「一帯一路」世界戦略も外貨導入の頼みとしたAIIBに諸外国からの出資金が集まらず、開店休業状態になっている。

 国内の腐敗撤廃運動だけが功を奏しているように見えるが、それすらも諸刃の刃だ。習近平氏も子供たちは米国へ留学させた上に資金まで持ち出しているといわれ、身綺麗な高級官僚は中国に皆無だ。いつ習氏が返り血を浴びないとも限らない。


 習氏は主席を退くわけにはいかない。権力を一旦手放せば次の権力者が習氏に襲い掛かってくるのは明らかだからだ。退くに引けないが、それとて進に進めないのが現状だ。

 現状打破には戦争でも始めるしかないが、一人っ子政策で兵隊たちは戦場へ行くのを激しく拒否するのは目に見えている。本人もだろうが、兵隊たちの親が決して許さない。それでなくても人民解放軍は30万人の削減で士気は著しく低下している。


 中国は「張子の虎」だと何度もこのブログに書いてきた。その「張子の虎」振りが中國民の眼前に明らかになろうとしている。

 中国全土に百ヶ所以上あるといわれる鬼城(ゴーストタウン)は放置されたまま荒れ果てている。投資した資金回収の見込みはない。そして全国に張り巡らした高速鉄道も低廉な乗車賃では60数兆円といわれる投資資金の回収は到底望めない。つまり赤字を垂れ流すだけの存在でしかない。


 中国バブルは崩壊しないではないか、バブル崩壊といっているのは嘘ではないか、という論評がネットにも見られるが、それは共産主義というよりも強制的な市場支配によって綻びを繕っているだけだ。

 しかし、もはや限界だ。外貨が底をつき、中国政府がデフォルトに陥る前に、「元」が紙切れになる日も近い。それでも習近平氏は、だからこそ権力の座から降りられない。ついに習近平氏は「張子の虎」に跨ってしまった。あとは天空から奈落の底へと墜落するだけだ。



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