与野党質問時間配分で、国会議員が国会を機能させないようにするとは。

<29日の衆院予算委員会で、自民党の堀内詔子氏が予定の質問時間(45分)を数分残して切り上げようとしたため、野党側のヤジで場内が騒然となる場面があった。

 堀内氏は「申し訳ありません。質問を続けさせていただく」と述べた上で、「私自身の質問時間を超えてしまうという思いから(予定していた)質問を削除した」と釈明し、持ち時間を使い切った。

 同委の質問時間配分は与党の要求で「与党20%・野党80%」から「与党33%・野党67%」に変更されたばかり。時間を削られた野党からは、堀内氏が質問時間を無駄にしていると見えたようだ。堀内氏の後で質問に立った立憲民主党の逢坂誠二氏は「与党の質問を聞いていると、台本読みのような印象を受けた」と皮肉った>(以上「読売新聞」より引用)


 国会は立法と同時に政権のチェック機能をも併せ持つ。民主党政権時に自公の要請により質疑時間の配分を「与党2 野党8」と取り決めていた。しかし前回の国会から自公が突然「5対5」にすべきと捻じ込んできた。

 表向きの理由は与党議員も政権に問い質したいことがある、というものだが、本質は「モリ カケ」に関する野党の鋭い追及にしどろもどろの安倍氏を救済するためだろう。安倍氏本人が自民党の国対に指示したのでなければ、安倍自公政権に特有な「忖度」が発揮されたのだろう。


 しかし予算案などの審議で与党議員に質問すべき事項があるとは思えない。なぜなら「議院内閣制」を採る日本の国会で、内閣が予算案を纏める前に自民党などは総務委員会で「全会一致」で内閣が提出する予算案を承認しているからだ。

 自分たちが是認した予算案を与党議員が「問い質したいことがある」とはいかなることだろうか。ただ単に野党議員の厳しい追及から安倍内閣の面々を「時間の制約」という物理的な側面から支援しようとしているに過ぎない。姑息もここに極まる、と批判すべきマスメディアはいつもの通り大人しい。


 国民の知る権利を保障すべきマスメディアが「報道の自由」を「報道しない自由」に解釈して、国民に肝心要の事柄を報道しないため、法案等やスキャンダルなどの本質を知るには国会審議で野党議員の質問を拝聴するしかない。日本のマスメディアはそれほどに使命を忘却して、寿司友になろうと懸命のようだ。

 そして野党から数の力で奪い取った自民党の質問時間に立った自民党議員が質問時間を余すとは論外だ。国会の場を何と心得ているのか、自民党の見解を聞きたい。



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