感情をコントロールできない常軌を逸した人たち。
逮捕容疑は21~22日、草津市大路の飲食店「隠れダイニング蔵間草津店」で、経営者の糸岡真二さん(60)=同市=の顔や背中などを殴る蹴るなどし、肺損傷により死亡させたとしている。
草津署によると、2人は知人数人と同店の個室で飲食。サービスをめぐり男性店員に因縁をつけた上、店外にいた糸岡さんを呼び、暴行を加えたという。
22日午前1時ごろ、近くの店から「大きな物音がする」と草津署に通報があり、同1時40分ごろに駆けつけた署員が、店の個室で負傷した糸岡さんらを発見した>(以上「産経新聞」より引用)
糸岡氏は真面目で責任感の強う人だったと別の記事にあった。地域社会のまとめ役として今後も期待される人だったようだ。
その人物をちゃんこ鍋屋の皿の盛り付けが悪い、というだけで団体客が暴走して「責任者を出せ」と騒ぎ、店に駆け付けた糸岡氏が暴行を振るわれ、脳挫傷で死亡したという理不尽な事件だ。糸岡氏を殺害した連中は何をしたかったのだろうか。
皿の盛り付けが悪い、というだけでそこまで暴走するほどのことだろうか。店員にクレームを付けるだけなら理解できないわけではない。
しかしそれとてもちゃんこ鍋に放り込めば何でもないことだ。ちゃんこ鍋を食べに行って「皿の盛り付けが悪い」と騒ぐとは一体いかなる見識の持ち主の人たちなのだろうか。
そして数人もの団体の中に加害者となった二人を諫める者はいなかったのだろうか。なぜ死に至る暴行を「仲間」は阻止できなかったのだろうか。
それも年齢を見れば十代のガキというのではない。十分に社会性を備えているはずの年齢だ。
昨今、こうした感情をコントロールできず、常軌を逸した行動へと暴走した挙句、他人を死に至らしめるという理不尽な事件が多過ぎはしないだろうか。死に至らしめられた人にとっては不条理の世界の出来事だ。
そうした愚かな人たちによって命を絶たれた人たちの無念さは想像に余りある。危険運転を繰り返し罪もない夫婦を死に至らしめた「悪ガキ」以下の犯罪者や、上記の事件の犯人などは自らの命で償って頂きたいと思うほど憤怒の情が湧き上がる。
他人の命を奪う権利は誰にもない。安易に暴力を奮ったり、暴走運転を助長するなどの風潮は断固として排除しなければならない。道徳教育が叫ばれる所以だ。