「申酉騒ぎ 戌笑う」とは国民のことか。
安倍氏は経団連の会合で自らの五年間を振り返り「申酉騒ぎ 戌笑う」との株式相場格言を引き合いに出して今年の「モリ トモ」疑惑で身辺が騒がしかったことを挙げ、来年は「笑う」年になると期待を込めたようだ。しかし「酉 騒ぎ」となったのは安倍氏自身ではなく、国民世論が騒いだに過ぎない。安倍氏はというとさしずめ「酉 逃げ回り」ということだろう。
安倍氏は事あるごとに「経済は好調になっていざなぎ景気以来だ」と自画自賛するが、その際揚げる経済指数は「株式相場」と「失業率」だけだ。指摘するまでもなく、株式相場がアゲているのは「官製相場」で年金基金などの国民のカネ相場介入に使っているからに他ならない。そして失業率が劇的に改善しているのは労働人口が百万人単位で減少したからに他ならない。
経済を語るならまずGDPの伸びを示すのがイロハのイだ。そして二番目には労働者所得の伸びを挙げるのが二番目のロだ。そうした経済状態を示す基礎的な指数は隠して、直接的な経済指数ではない株式相場を一番に上げるとは「我田引水」も過ぎるというものだ。
安倍氏は確実に政権にあった五年間で国民を貧困化させた。そして非正規労働者を確実に増やし、正規労働者も含めて労働所得を56万円も減少させた。そのうえ、消費増税という悪政を行ったため国民生活は困窮の度合いを強めた。結果として消費が振るわず、ことにデパートなどの「高級品」は中国人の爆買いが去ると忽ち低迷している。
そして地方はもっと深刻だ。「地方創生」と鳴り物入りで担当大臣まで設置したが、安倍内閣の五年間で復興した地方があっただろうか。むしろ地銀は日銀のマイナス金利により基礎体力を奪われて四苦八苦の状況に陥っている。
いや地銀だけではない。都市銀行も人員整理や支店統廃合などにより本業を縮小せざるを得ないほど窮している。異次元金融緩和により2%物価上昇を2年以内に実現すると約束したが、既に5年も経ったが実現できていない。
安倍政権の五年間は毎年のように「日替わりメニュー」を持ち出して、国民の関心を繋ぐことに腐心しているだけだ。結局めぼしい経済政策は日銀の異次元金融緩和だけだったアベノミクスは国民に格差拡大と貧困化をもたらしただけで、株価上昇によるトリクルダウンがあって国民のすべてに富が行き渡る、などとトンチンカンな屁理屈を言っていた竹中某氏も自説を撤回せざるを得なかったようだ。
似非・経済顧問は自説を撤回すれば済むが、それを信じて投票した国民はどうなるのか。信じた私が馬鹿なのよ、と泣き崩れれば良いというのだろうか。しかしだからといって安倍支持を止めない安倍自公政権の支持者とは一体何なのだろうか。
「申酉騒ぎ 戌笑う」が国民のことを指しているのなら、来年こそ安倍自公政権が退陣して野党連合が政権交代を果たすのだろうか。
安倍自公政権の五年間はすっかり日本を壊してしまった。官邸密室政治の極致がまさしく「モリ カケ」友達優遇政治だろう。それを国民は許容するとは決して思えない。
そうした身の回り政治が産業界にも及び日本の基幹産業で相次ぎ不正が発覚した。挙句の果てが員艦船台車破断寸前という悪夢まで引き起こした。
小泉氏以来の「構造改革」がいかに日本の基礎的な部分を壊してきたかを国民は知るべきだ。今も官邸に巣食っている竹中某氏が推進してきた派遣業法の野放図な規制緩和により日本の工業技術の継承が「破断」させられようとしている。工業技術は形のあるものではなく、人によって継承されている「蓄積」でしかない。それを海外移転したり派遣社員で企業の短期最大利益のみを追求するバカな経営者が雲霞のごとく出現したため、日本の誇る工業技術が破壊され喪われようとしている。
「戌 笑う」になるためには安倍自公政権が官邸内の国賊・竹中某氏とその仲間たちを引き連れて退陣するしかない。そして「国民の生活が第一」を掲げる野党連合が政権に就いて、国民生活をまず安心なものにするための政治に着手するしかない。野党議員諸氏よ、いつまでも当て嵌まらないジクソーパズル合わせのようなチマチマとした「政党ごっこ」にうつつを抜かしていてはならない。「申酉騒ぎ 戌笑う」来年にすべく、年末年始も返上して小沢氏に弟子入りして「国民の生活が第一」の政治理念を学ぶべきだ。