加計ありきで動いていたのは明々白々だ。

<首相は加計問題について「私の友人にかかわることで国民から疑念の目が向けられたことはもっともだ。今までの答弁でその観点が欠けていた。足らざる点があったことは率直に認めないといけない」と釈明した。

 そのうえで、獣医学部新設を巡り便宜を図るよう指示したことがあるかを問われると「岩盤規制改革をスピード感をもって進めるよう指示してきたが、個別の案件について指示したことは全くない」と否定した。

 前川氏は和泉氏から昨年9月、獣医学部新設に関し「総理は自分の口からは言えないから私が代わって言う」と告げられたと重ねて証言。この内容を当日中に文科省高等教育局専門教育課に伝えたと明らかにした。和泉氏が具体的に加計学園と明示したかを巡っては「加計学園しかないと共通の理解を文科省の中で持っていた」と語った。

 これに対し、和泉氏は「そんな極端な話をした記憶はない。言っていない」と否定。「一般論として(規制改革は)スピード感が大事だと言ったが、加計学園については一切、言っていない」と述べた。藤原氏も「私から総理の意向を発言したことはない」と答弁した。

 獣医学部設置認可を巡る手続きを巡り、山本幸三地方創生相は「加計学園が候補に挙がっているので、問題が起こらないようにしなければならないと思った。一点の曇りもないルールに従ってやった」と主張。八田氏は「議論の経過は議事を公開している。一般の政策決定よりはるかに透明性の高いプロセスだ」と語った。首相は「運用のプロセスについて強化することは考えている」とも語った>(以上「日経新聞」より引用)


 衆議院予算委員会に承知された政府関係者は押し並べて「記憶にない」「記録にない」を繰り返して「総理の意思」を隠蔽し続けた。なんとも情けない記憶力の持ち主ばかりが内閣府や総理秘書に集まったものだと感心した。

 そうした状況の中で安倍氏は「加計氏から一切獣医学部新設をお願いされていない。新設を知ったのは今年一月だ」と驚くべき回答をした。なぜ私が驚いたか、加計学園は今治市の獣医学部建設用地の土質調査を去年の10月に行っていたからだ。


 改めて指摘するまでもなく、加計学園の獣医学部新設が議論されたのは安倍氏が議長を務める国家戦略特区に於いてだからだ。加計学園が獣医学部の新設申請を何度もしていたことは安倍氏も承知している、と述べた。しかし特区に関係した今治市で獣医学部建設のために加計学園が動いていたのは去年の10月に明快な証拠がある。

 加計学園も「新設OK」になる前から今治市の現地地質調査をするわけもないだろうし、今治市も加計学園の地質調査を許可するわけもないだろう。そうすると、もっと早い段階から今治市に「加計学園獣医学部新設」ありきで動いていたことは素人目にも明らかだ。


 地質調査することは建設する建物の基本設計が終わっている証拠だ。建設用地の何処でもかしこでもランダムに地質調査することはあり得ない。堅牢な岩盤が地下何mにあって、パイルを何本打てば良いかにより建設費も変わって来るからだ。

 すると、同じ設計図で何棟も建設しているプレハブでない限り、基本設計ですら一月や二月要す。つまり10月に地質調査したということは去年の四月ごろには加計学園に決まっていなければならないことになる。


 今治市の職員が官邸を訪れて総理秘書官に会っていたことは今治市側の資料で明らかになっている。しかし当の会ったであろうとされる安倍氏の秘書官は全く記憶にないという。

 今治市の職員は官邸訪問後に「今治市に獣医学部が出来る」と大喜びしていたという。官邸の「意図」を確認して、今治市は市有地の加計学園無償譲渡を決めたのではないか、と容易に想像できる。


 馬鹿な維新の会の国会議員が「言った言わないの水掛け論では議論が深まらない」などと、手に何も持たないで評論家のように質問時間を空費していたが、維新の会のような政党こそが民主主義の空費だ。不勉強で質問内容がないのなら、なぜその時間を他の野党に譲らないのか。自民党の補完政党といわれる所以だ。

 もはや「総理の意思」は明確にあったと読み取れる。安倍氏の意思を忖度して秘書官や内閣府が「加計ありき」動いたのではない。まさしく安倍氏の命令で彼らは動いた、と考えればすべての話の辻褄が合う。あとは証人喚問を行って、嘘吐きは塀の中に入ってもらうしかない。



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