日米首脳が国際政治の基礎知識のない素人では。

<主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)出席のためイタリア訪問中の安倍晋三首相は26日午前(日本時間同日夕)、トランプ米大統領と約1時間会談した。両首脳は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対し、「今は対話ではなく圧力をかけていくことが必要」との認識で一致。北朝鮮の脅威を念頭に日米防衛体制の強化のため「具体的な行動を取る」ことでも合意した。

 両首脳は、北朝鮮の弾道ミサイル・核開発に関わる企業・団体に対し制裁を強化する方針でも一致した。また、北朝鮮に大きな影響力を持つ中国に「一層の役割」を求めることや、韓国との連携が重要であることを確認した。

 首相は米空母の朝鮮半島近海への展開などを念頭に「米軍の強力なプレゼンス(存在感)が重要であり、米軍の協力に期待している」と評価する考えを伝えた。北朝鮮の挑発行動について「G7が支えてきた国際秩序への挑戦だ。G7の結束に向け、トランプ氏と連携したい」と述べ、サミットでの議論を主導することに意欲を示した。

 一方、中国が海洋進出の動きを強める南シナ海情勢についても協議し、首相は米海軍のプレゼンスの向上と「航行の自由」作戦への支持を表明した。東シナ海でも日米の緊密な連携を確認した。また、首相は日中間の対話を進める考えを示した。

 シリア情勢についても意見交換し、首相は「ロシアとの対話が重要」と伝え、トランプ氏もこれを支持した。

 首相は「自由で公正な貿易の重要性についてサミットで発言する」と説明し、トランプ氏も支持する考えを示した。ただ、サミットの首脳宣言に盛り込む調整が難航している「保護主義への対抗」など表現を巡る具体的な協議はなかった。

 両首脳は22日の英中部マンチェスターでの自爆テロ事件を受け、テロ対策で一層協力することでも合意した>(以上「毎日新聞」より引用)

 日米首脳会談で北朝鮮に対しては「対話よりも圧力」で臨むべきとの結論に達したのは国際政治を知らない素人たちだと断定せざるを得ない。前任者のオバマ氏も北朝鮮との対話を拒否して、日本とともに「制裁」を課し続けて北朝鮮は「防衛のため」と称して核とミサイルの開発を推進してきた。
 なぜ米国は北朝鮮との対話を頑なに拒否するのだろうか。話し合っては何か不都合なことでもあるのだろうか。そしてロシアと気脈を通じている、と勘違いしている安倍氏は米国にもロシアとの協力関係を強めることがシリアなどの中東情勢に改善に資すると勘違いしている。

 なぜ安倍氏は北朝鮮と対話しようとしないのだろうか。彼は首相就任時に「自分の政権下で拉致問題を解決する」と豪語していた。しかし実際に安倍氏が北朝鮮当局と積極的に対話交渉したと思われるフシすらない。
 そして欧米がウクライナ侵攻やクリミア半島併合でロシアと厳しく向き合っている時に、安倍氏はノコノコとソチオリンピック開会式に西側首脳では唯一出掛けたり、シベリア資源開発に積極的な姿勢を絶えず打ち出したり、と西側の足並みを乱してきた。その影響は旧ソ連時代に併呑されていた周辺小国、ことにバルト三国の危機感は相当なものだ。再びロシアに軍事併呑されるのではないかと危機感を募らせている。その責任は安倍氏とトランプ氏にある。

 しかし日米首脳が会談したのはお似合いだ。トランプ氏は対ロシア関係で「密通している」との疑惑で追い詰められているし、安倍氏は森友・加計学園疑惑で「安倍友政治」を厳しく追及されている。二人とも政権の危機に瀕している。
 しかも日米とも国際政治も国内政治もシッチャカメッチャだ。安倍氏は日本の首相として空母が二隻も朝鮮半島近海に展開しているのは米国の本土防衛のためだという厳然たる事実を認識すべきだ。北朝鮮に奇襲にせよ電撃にせよ、攻撃したなら反撃で韓国のみならず日本の相当な反撃を受けることを覚悟しなければならない。そうした深刻な事態を想定したうえで、安倍氏は「対話」より「圧力」を加え続けることが大事だと発言したのだろうか。

 さすがは戦争大好き安倍自公政権だけはある。対峙すべき敵国は何処で、対話すべき相手は何処かすら解らない素人首脳二人が握手している図は初夏なのに寒気を覚える。二人とも一日も早い退陣を願うだけだ。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。