戦乱勃発を株投機の好機と捉えるハケ鷹たち。
アフガニスタン空爆の報を受けて米長期金利は低下(価格は上昇)し、5カ月ぶりの低水準に。金価格も5カ月ぶりの高値をつける場面があり、13日は市場のリスクオフモードが一段と進んだ。
急伸したのが米国株式市場の予測変動指数であるVIX指数だ。1~3月は過去最低を記録していたが、ここ数日上昇を続けている。市場の警戒感の高まりを示す20には達していないものの、一時16を超えて昨年11月の米大統領選時以来の高い水準にある。
米メディアによると、今回アフガニスタンの空爆に使用された大規模爆風爆弾(MOAB)の威力はトリニトロトルエン(TNT)11トン分。広島原爆がおよそTNT15トン相当とされており、非常に強力な爆弾だ。そして市場にとって中東情勢よりも破壊的な影響をもたらす可能性があるのが北朝鮮情勢だ。今回のアフガニスタンへの攻撃がシリア空爆に続き北朝鮮を揺さぶるのは間違いない。
12日には北朝鮮が「木曜日の重要なイベントに備えよ」と外国人記者団に通知したと伝わると、米債券市場でリスクオフの動きが加速する場面があった。ふたを開けると重要なイベントとは平壌に整備された街路の開設だったが、それだけ北朝鮮リスクに敏感になっている。
「北朝鮮が核実験を行えば米国が制裁に出る。その場合はやはり円高になると思うか」。米運用会社のストラテジストは市場関係者に片っ端からメールを送りつけている。現状はまだ冷静さを保つものの、市場関係者は頭の体操を始めている。
「カール・ビンソンもロナルド・レーガンも遅すぎる」。米政府が朝鮮半島周辺に向けて派遣を命じた原子力空母の巡航速度が遅いことから「米軍はまだ本気ではない」といった解説もマクロ系ヘッジファンドらの間で飛び交っている。
現時点では「危機的な状況の手前」(米ヘッジファンド投資の運用者)との認識が多く、「次のシグナル、例えば米国防長官の再度の日韓訪問があれば大きく動く」と身構える。
「米国株は少し休む時だ」。著名ファンドのオメガアドバイザーズを率いるレオン・クーパーマン氏は長期的な強気相場はまだ継続すると見るが「米国株はトレンドを失っている」と話す。
ダウ工業株30種平均は3月1日に過去最高値の2万1115ドルをつけて以来、上値が重く2万1000ドルを下回る水準での推移が続いている。
13日はJPモルガン・チェースなど金融大手が先陣を切って2017年1~3月の決算を発表。JPモルガンもシティグループも市場予想を上回る収益を計上したが、織り込み済みとばかりに買いは続かず。アフガニスタンの空爆前にすでに両社の株価は前日比でマイナス圏に沈んだ。
北朝鮮情勢を巡る節目は故・金日成主席が誕生105年目を迎える15日、朝鮮人民軍創建85年目の25日。緊張が解けないまま米市場は連休を迎える>(以上「日経新聞」より引用)
さすがは日本経済新聞だ、と感心して記事を拝読した。大型爆弾投下で地獄図が繰り広げられることを日経新聞は微塵も報じていない。あるのは「戦乱」による株式相場の乱高下「予測」だけだ。
戦争大好き国家「米国」は国民すべてが戦争大好きというわけではない。戦争で儲かるハゲ鷹たちや投機相場の乱高下が稼ぎ時と勘違いしている投機家たちが戦争大好き「世論」として米国を戦争へと駆り立てる。
ここで米国内でテロが起きれば、それが当局により仕組まれた自作自演のテロであろうと、米国世論は一気に沸騰するだろう。真珠湾攻撃が米国政府によって巧妙に仕組まれた「罠」だったことは明確になっているが、当時は「リメンバー・パールハーバー」という掛け声で米国民は参戦・集団ヒステリーにまんまと乗せられてしまった。
安倍氏も戦争大好き米国の1%に協力して日本を「戦争のできる国」に改変してきた。米国空母への「駆けつけ警護」という湯気の出ている新法規に則って自衛隊を朝鮮半島沖へ派遣するという。
どうしても日本を戦争のできる国にしたかった安倍自公政権にとっては絶好の好機到来だろうが、日本国民から戦死者が出てもなおマスメディアは安倍自公政権の幇間を続けられるだろうか。「国民の生活が第一」よりも米国のポチ政治を優先している安倍自公政権は国民を貧困化し少子化を促進し日本国内産業を空洞化してきた。それは日本が金輪際米国のライバルにならない、日本が後進国家の一つになる約束を果たしているだけだ。
それでも日本国民の過半数は安倍自公政権をマスメディアに乗せられて支持するのだろうか。