自衛隊の活動報告は「日報」だけでなく、より客観的で詳細なビデオを義務付けるべきだ。

<南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊部隊の日報をめぐり、防衛省が昨年12月、情報公開請求に対し「廃棄した」として不開示の決定を出した問題で、不開示決定後に陸自内に日報のデータが保存されていたことがわかった。

 「廃棄した」とされた日報は同省統合幕僚監部で保存されているのが見つかり、問題化したが、そのほかの部署にも保管されていたことになる。

 同省関係者によると、日報のデータは、陸自の調査研究部門の研究本部が管理する内部サイトに保存されていた。日報は派遣部隊が現地の日々の状況や課題を報告する資料。専用のネットワークで日本に送られ、関係部署が閲覧できる。

 同省は昨年12月、南スーダンの首都ジュバで昨年7月に大規模な戦闘があった時期の日報の情報公開をジャーナリストが求めたのに対し、「廃棄した」として不開示を決めた。しかし、自民党の河野太郎衆院議員らに求められて再調査した結果、統合幕僚監部のコンピューターにデータがあることがわかり、2月7日に請求があった分の一部を公開した。

 2月14日の衆院予算委員会では共産党議員が「日報が研究本部のデータベース内にあったのではないか」と質問。防衛省はその後、報道陣に「日報は当該データベースには保管されていない」と説明していた。不開示決定の後、日報が研究本部のデータベースから削除された可能性がある>(以上「朝日新聞」より引用)

 海外派遣され武器を携行する活動に関しては、各部隊の指揮官のヘルメットに「ドライブレコーダー」のようなビデオ装置を設置して、映像と音声の記録を義務付けるべきだ。そして毎回作戦行動終了時に防衛省へ回線又はネットで送信して録画しておくべきだ。
 自衛隊の海外派遣では突発事態がいつ何時起こるかわからず、しかも深刻な事態に遭遇しないとも限らず、指揮官の責任が問われる事態にもなりかねない。それは国内問題だけでなく、当然正当性のある自衛措置であっても国際的な批判が起きる事態も予想される。そうした場合に自衛隊の取った措置が客観的に検証できるビデオは絶対に必要と思われる。

 そして防衛省に現地のビデオが送信されることにより、防衛省が現地の実情をより詳細に知ることが出来、シビリアンコントロールが確実に発揮される「担保」ともなる。
 いや、自衛隊だけではない。事件現場へ駆けつけるパトカーにも「ドライブレコーダー」の設置を義務付けて日々警察官の活動を記録すべきだ。客観的な報告書は「日報」ではなく、現場のビデオだ。そうした機器が存在しているからには積極的に導入すべきだ。

 いやいや、自衛隊や警察だけではないだろう。各官庁の窓口や相談室に監視カメラを設置して、公務員と国民とのやり取りをビデオに残しておくことは必要ではないだろうか。
 それはモンスターから公務員を守るだけでなく、反対に高圧的な対応をする公務員の撲滅に役立つだろう。もちろん個人情報を保護すべきはいうまでもなく、外部への漏洩は絶対にあってはならないことだ、が。

 現在のITの記憶容量は十年前とは比較にならないほど大きくなり、日々の記録を一年ほど保存するのはそれほど難儀なことではない。映像の解像度も格段に向上し、ハイビジョン映像も安価な「ドラレコ」ですら標準になっている。
 そうしたIT機器を自衛隊などの活動記録に利用しないのは時代遅れといわざるを得ない。未だに「日報」で活動報告させているのは怠慢と批判されても仕方ないだろう。大掛かりな機器が必要なわけではない、小型の「ドラレコ」を指揮官のヘルメットに粘着テープで縛りつけ、ネット環境があれば今日からでも実施できる。
 映像は嘘を吐かない。それは自衛隊員の名誉を守る装置でもある。


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