北朝鮮の脅威を強調して軍拡を行うのは筋違いだ。

<日本、米国、韓国の3カ国の外相は16日午後(日本時間17日未明)、20カ国・地域(G20)外相会合の開催にあわせドイツ・ボンで会談し、北朝鮮による12日の弾道ミサイル発射を非難する共同声明を発表した。今回の挑発行為を「最も強い表現で非難」と明記し、3カ国が連携して対応する方針を盛り込んだ。

 会合には岸田文雄外相、ティラーソン米国務長官、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が参加。近く3カ国の事務レベルで会合を開くことも決めた。岸田氏は会合後、記者団に「ミサイル発射直後の会合で明確なメッセージを発出する必要がある」と述べた。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の殺害を巡っても意見交換した>(以上「日経新聞」より引用)

 周辺諸国の日本に対する軍事的脅威が増大している。ことに中国の海洋進出と北朝鮮の核及びミサイル開発は日本に対する直接的な軍事的脅威だ。
 人は一吹きの蒸気ですら死ぬ存在だ、と論じたのはモンテスキューだ。金正男氏は空港の雑踏の中で毒物で暗殺された。人命は極めて儚いものだ。

 その人命を奪うために膨大な予算を投じて空母を建造し、攻撃機や爆撃機を製造し、果てには核爆弾を開発する。人とはどうしょうもなく殺戮が好きな動物のようだ。
 日米韓の外相がドイツのボンで会談して北朝鮮のミサイル開発を非難したという。それならどうして同時にオバマ政権下で核爆弾の高効率化を図る開発を続けていたことを非難しないのだろうか。

 北の核兵器は自分たちに向けられるから「邪悪」で、米国の核兵器は自分たちを守るものだから「正義」だというのは余りに身勝手に過ぎる。立場を変えれば米国の核兵器も「邪悪」な核兵器だ。
 オバマ氏は核軍縮を宣言してノーベル平和賞を受賞したが、彼の八年の治世下で米国はコンピュータ制御付きの核爆弾を開発していた。原子核を破壊する中性子の飛散をコンピュータで制御することにより核爆弾の威力は従来のものより数十倍になったという。ナニがノーベル平和賞だろうか。

 暗殺指令を最も多く発した現代の「殺人鬼の国」は米国だ。北朝鮮の比ではない。桁数のレベルが違う。
 遠くはルーズベルト大統領による日本人殲滅指令であり、近くはカダフィ氏でありフセイン氏でありウサマ・ラディン氏だ。その米国を微塵も批判しないで、北朝鮮の金正男氏暗殺だけを批判するのは公平でない。

 そして現在、米国は日韓を中・北の軍事力に対する防波堤として利用している。併せて米国は日韓の国富をすべて吸い尽くそうとして、FTAを韓国と結び、日本ともFTAを結ぼうとしている。
 安倍氏はそうした米国の戦略を百も承知の上で日本国民に対する経済植民地政策を受け入れて、米国の1%に差し出そうとしている。そうした戦略に抵抗した田中角栄氏はコーチャン氏の米国議会公聴会での発言による「ロッキード贈収賄」で失脚され、日本をグローバル化戦略から取り戻そうとした小沢一郎氏は米国の手先・東京地検特捜部と日本のマスメディアによる「政治とカネ」疑惑で手に届きかけた政権の座を奪われた。結局、どちらも「無罪」だった。正確にいえば田中角栄氏は被疑者死亡だが、唯一の物証「コーチャン氏の嘱託尋問調書」を最高裁判所で証拠として扱わないことにしたから、田中角栄氏の「ロッキード事件」は陽炎のように消え去った。小沢一郎氏は「期ズレ」という非常識な捏造された疑惑でマスメディアが検察の操作通りに騒ぎ立て、世論誘導により「小沢氏=悪党」という刷り込みを行った「マスメディアの犯罪」そのものだ。

 日本はいまだに米国の占領下にある。首都圏の米軍配備状況と空域制限を見れば一目瞭然だ。決して独立国家とは言えない。
 暴力装置であるのは米軍も北朝鮮も同じだ。事あれば米軍は日本を直ちに制圧するだろう。安倍氏はトランプ氏に脅されて50兆円を米国に投資し70万人の雇用を創出すると約束した。腰抜けというよりも売国奴と呼ぶ方が相応しい人物だ。CIAと取引して巣鴨から出獄したといわれる祖父のDNAそのものだ。

 日本はすべての国の核兵器を批判し、軍事的脅威を近隣諸国に与える国を批判し、国際紛争を武力で解決しようとする国を批判し続けなければならない。日本はすべての国と友好外交を進めるべきだし、国際社会に向かってニュートラルな立場を取るべきだ。


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