何のイベントであり、最悪の事態を想定した万全の備えを。

<東京・新宿区の明治神宮外苑のイベント会場で、6日夕方、ジャングルジムの形をした展示物が焼ける火事があり、中で遊んでいた5歳の男の子が死亡し、助けようとした父親ら2人がやけどを負った。
午後5時20分ごろ、新宿区霞ケ丘町の明治神宮外苑で開かれていたイベント「東京デザインウィーク2016」の会場で、ジャングルジムの形をした木製の展示物が燃えた。
警視庁によると、中で遊んでいた東京・港区の幼稚園児・佐伯健仁ちゃん(5)が死亡、助け出そうとした44歳の父親と、別の男性(40代)がやけどを負った。
目撃者は、「火が燃え上がっている時に、親らしき人が『中に子どもがいる』と何度も連呼していて」、「(消火した時、父親は?)崩れ落ちる感じだった。地面にひざつけて」などと話した。
この展示物は、埼玉県にある日本工業大学の学生グループが制作したものだった。
日本工業大学の成田健一学長は「本学の学生が制作・出展したアート作品で、このような事故が起きましたこと、大学として、深くおわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした」と述べた。
展示物の中には、木くずが取りつけられ、ライトで照らされていて、警視庁は、この木くずから火が出た可能性があるとみて調べている>(以上「FNSニュース」より引用)

 意匠を凝らした楽しい遊具で遊んでいた五歳児が焼死するという痛ましい事故が起きた。それも人影の疎らな田舎ではない、大勢の人が集った明治外苑のイベント広場での出来事だ。
 木製のジャングルジムを大学生が制作し、クッションとして木屑を敷き詰めて明かりとして電気照明を点けていたという。なぜ制作した大学生は木屑は燃えやすく、電気照明は熱を持つと考えなかったのだろうか。彼らは五右衛門風呂を沸かした経験がないのかも知れないが、電気照明が木屑の発火点を超える熱を持つことも知らなかったのだろうか。

 大学生は知らなかったにしても、学生を指導した教官はそうした危険性を製作段階で指摘しなかったのだろうか。工業大学ともあろう学問の場で、そうした危険性が見逃されるというのは極めて遺憾だ。
 工業は人の生活を豊かに便利にするものであっても、決して人の命を奪うものであってはならない。科学技術も人の生活や文明に資すべきものであって、決して人を殺害したり不幸にするものであってはならない。

 イベント広場を主催する団体も出展遊具の安全性をキチンと検証していたのだろうか。そしてイベント広場で安全確保のための監視体制はどうなっていたのだろうか。
 安易な態度で人を集めて賑やかになれば「成功だ」というのでは困る。デザインを競い生活を豊かにするためのイベントであったのなら、断じて人災を起こしてはならなかった。それは他のデザインのためにも、そうした事故は起こしてはならなかった。責任ある立場の人たちが「責任」とはいかなるものか、しっかりとした考えの下で行動するように猛省を促す。


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