北朝鮮のミサイルや核兵器だけが「悪」ではない。
<北朝鮮が5日に弾道ミサイル3発を発射したことを受け、国連安全保障理事会は6日(日本時間7日)非公開の緊急会合を開いた。発射は過去の安保理決議の違反に当たるとして強く非難し、北朝鮮に自制を求める報道声明を発表した。
北朝鮮の労働新聞が6日掲載した弾道ミサイル発射訓練の写真=共同
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北朝鮮の労働新聞が6日掲載した弾道ミサイル発射訓練の写真=共同
日米韓3カ国の国連大使らは会合後、共同記者会見し、別所浩郎国連大使は3発とも日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した点を重大視し「安保理がどのような追加的措置を取ることができるか検討する必要がある」と指摘。圧力を一層強化するよう働き掛ける考えを示した。
米国のパワー国連大使は「(発射を)非難するため安保理は結束しなければならない」と強調した。韓国の韓忠熙国連次席大使は「挑発行為を続ければ国際社会による強力な報復措置に直面する」と警告した。
報道声明は決議と異なり法的拘束力はないが、全理事国の同意が必要で、結束した意思を示す。過去の決議を無視して核・ミサイル開発を続ける北朝鮮をけん制する狙いがある。
声明は弾道ミサイルの発射を続ける北朝鮮への「深刻な懸念」を表明し、指導部が市民の困窮をよそに資源を弾道ミサイル開発に充てていると厳しく批判した。国連加盟国に対して制裁決議の履行徹底へ一層の取り組みも求めた>(以上「日経新聞」より引用)
日米韓の三カ国が北朝鮮のミサイル発射を受けて国連安保理で非難決議を行うように求めたという。当然といえば当然の話だが、日本にとって危険なミサイルや核兵器は北朝鮮のものだけではない。
中国のミサイルや核兵器は常時配備されて、日本の各都市に照準を合わせているという。その数は二千発といわれている。ついぞ日本政府が安保理に中国に対する非難決議を提出したという話を聞かないが、それが危険でないと日本政府は思っているのだろうか。
いや中国だけではないだろう。今は敵対していないが、世界で核兵器を唯一戦争で使用した米国は危険でないのか。日本が真の独立を果たした段階で、あるいは真の独立を果たそうとする段階で米国が日本に米国本土のミサイルの照準を合わせる可能性がないとはいえない。
ロシアだって同じだ。日ソ不可侵条約を勝手に破棄して日本の旧満州に攻め込んだり、北方四島を強奪した前科がある。そうした国が狂気の兵器・核兵器を保有し、数千発もの弾道ミサイルを配備している。それらが危険でないと誰がいえるだろうか。
北朝鮮は安保理常任理事国のまねをして、軍事大国になれば国際社会で発言権を確保できると、筋違いの幻想を抱いているようだ。国際社会に受け容れられて諸外国と友好関係を結ぶには現代国際社会の社会的な常識を北朝鮮も受け容れなければならない。
国際社会の常識とはまず各人の人権は尊重され、生命財産は保障される、というものだ。そして思想・信条の自由と、それと表裏一体をなす表現の自由などが保障されている社会だ。そうしたことを北朝鮮政府も受け容れなければ、世界各国と友好関係を結ぶことは困難だ。
武力で相手を沈黙させるのはヤクザが街で大きな顔をしているのと同じだ。一般庶民は恐れはするが、決して尊敬しない。北朝鮮の無謀なミサイル発射はヤクザの脅しと何ら変わらない。
無理が通れば道理が引っ込む、という諺通り、北朝鮮の無理な軍拡は国民の暮らしと人権を犠牲にした上で成り立っている。そうした国家体制は必ず国民により崩される。それが世界の歴史だ。ただそうした北朝鮮国民の困難を見るに忍びなく、一日も早い金独裁政権の崩壊を願うしかない。
繰り返すが、世界にとって危険なのは北朝鮮の核兵器やミサイルだけではない。安保理の常任理事国たちも自らを非難する決議文を安保理に提出すべきだ。
北朝鮮の労働新聞が6日掲載した弾道ミサイル発射訓練の写真=共同
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北朝鮮の労働新聞が6日掲載した弾道ミサイル発射訓練の写真=共同
日米韓3カ国の国連大使らは会合後、共同記者会見し、別所浩郎国連大使は3発とも日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した点を重大視し「安保理がどのような追加的措置を取ることができるか検討する必要がある」と指摘。圧力を一層強化するよう働き掛ける考えを示した。
米国のパワー国連大使は「(発射を)非難するため安保理は結束しなければならない」と強調した。韓国の韓忠熙国連次席大使は「挑発行為を続ければ国際社会による強力な報復措置に直面する」と警告した。
報道声明は決議と異なり法的拘束力はないが、全理事国の同意が必要で、結束した意思を示す。過去の決議を無視して核・ミサイル開発を続ける北朝鮮をけん制する狙いがある。
声明は弾道ミサイルの発射を続ける北朝鮮への「深刻な懸念」を表明し、指導部が市民の困窮をよそに資源を弾道ミサイル開発に充てていると厳しく批判した。国連加盟国に対して制裁決議の履行徹底へ一層の取り組みも求めた>(以上「日経新聞」より引用)
日米韓の三カ国が北朝鮮のミサイル発射を受けて国連安保理で非難決議を行うように求めたという。当然といえば当然の話だが、日本にとって危険なミサイルや核兵器は北朝鮮のものだけではない。
中国のミサイルや核兵器は常時配備されて、日本の各都市に照準を合わせているという。その数は二千発といわれている。ついぞ日本政府が安保理に中国に対する非難決議を提出したという話を聞かないが、それが危険でないと日本政府は思っているのだろうか。
いや中国だけではないだろう。今は敵対していないが、世界で核兵器を唯一戦争で使用した米国は危険でないのか。日本が真の独立を果たした段階で、あるいは真の独立を果たそうとする段階で米国が日本に米国本土のミサイルの照準を合わせる可能性がないとはいえない。
ロシアだって同じだ。日ソ不可侵条約を勝手に破棄して日本の旧満州に攻め込んだり、北方四島を強奪した前科がある。そうした国が狂気の兵器・核兵器を保有し、数千発もの弾道ミサイルを配備している。それらが危険でないと誰がいえるだろうか。
北朝鮮は安保理常任理事国のまねをして、軍事大国になれば国際社会で発言権を確保できると、筋違いの幻想を抱いているようだ。国際社会に受け容れられて諸外国と友好関係を結ぶには現代国際社会の社会的な常識を北朝鮮も受け容れなければならない。
国際社会の常識とはまず各人の人権は尊重され、生命財産は保障される、というものだ。そして思想・信条の自由と、それと表裏一体をなす表現の自由などが保障されている社会だ。そうしたことを北朝鮮政府も受け容れなければ、世界各国と友好関係を結ぶことは困難だ。
武力で相手を沈黙させるのはヤクザが街で大きな顔をしているのと同じだ。一般庶民は恐れはするが、決して尊敬しない。北朝鮮の無謀なミサイル発射はヤクザの脅しと何ら変わらない。
無理が通れば道理が引っ込む、という諺通り、北朝鮮の無理な軍拡は国民の暮らしと人権を犠牲にした上で成り立っている。そうした国家体制は必ず国民により崩される。それが世界の歴史だ。ただそうした北朝鮮国民の困難を見るに忍びなく、一日も早い金独裁政権の崩壊を願うしかない。
繰り返すが、世界にとって危険なのは北朝鮮の核兵器やミサイルだけではない。安保理の常任理事国たちも自らを非難する決議文を安保理に提出すべきだ。