旧・民主党が政権から転落した『総括』を何もしない民進党に何も期待しない。

<両院総会では逢坂誠二衆院議員が「2012年に議席を失い、14年(衆院選)でも国会へ帰れなかった人たちがいる。政治の道をあきらめた人もいる」と述べ、野田氏に総括を要求。野田氏は「前面に出るかちゅうちょした」としつつ、蓮舫氏の字を引き合いに「ハス(蓮)の花を下で支えるレンコン(蓮根)になった気持ちで徹底して下支えする」と応じたが、会場にはしらけたムードが漂った。

 党内には「野田氏は『戦犯』だ。蓮舫氏には人事センスがない」(閣僚経験者)と疑問が広がり、野田氏起用は挙党態勢の支障になりかねない。代表選で蓮舫氏の推薦人となった細野豪志元環境相と赤松氏が個別に蓮舫氏に再考を促したが、蓮舫氏は譲らなかった。

 野田氏は蓮舫氏所属のグループのトップ。台湾籍への対応の不手際で不安定な船出となる中、「幹事長は本当に代表を守ってくれる人でないと不安」(党関係者)という事情を持つ蓮舫氏が頼った側面もある。
 党内には「野田氏のかいらいそのものだ」との反発さえあり、残る人事で挙党態勢を構築できるかが焦点だ>(以上「毎日新聞」より引用)

 政権を失った民主党は政策に関して猛烈な反省をすべきだった。なぜ政権を失ったのか、理由は簡単だ。2009年総選挙で民主党を支持した人たちの多くが代表が鳩山から菅、野田と代わることにより第二自民党とも思える政策の大転換を行ったからだ。
 自民党政権の構造改革、つまりグローバル化に反発した人たちが小沢民主党が掲げた2009民主党マニフェストに期待したものは大きかった。それほど2009民主党マニフェストは画期的だった。

 未来への投資として「個人支給」の側面の強い子ども手当の増額や、年金制度の格差により生活保護以下の支給水準でしかない国民年金もとりあえず一人月額7万円台に引き上げて、格差是正を図ろうとするなど、高額年金既得権に切り込む画期的なものだった。
 しかし官僚の抵抗とマスメディアによる「財源は、」という批判の嵐に曝されると、民主党のひ弱な議員たちはたちまちヒヨッてしまった。その典型が菅氏であり野田氏だ。「政治とカネ」プロパガンダ人権攻撃により小沢氏を主要な地位から排除された民主党なぞ、赤子も同然だった。

 小沢民主党が掲げた「国民の生活が第一」という至極真っ当な政治理念が、小沢氏が党漢文ら追放されるや反故とされ、同時に政権獲得の原動力となった2009民主党マニフェストを支持した多くの支持者たちが第二自民党と化した民主党に愛想を尽かしてしまった。
 消費増税に踏み切り、TPP参加を決めた民主党なぞ自民党そのものの、「構造改革」つまりグローバリゼイション政党でしかない。それは「国民の生活が第一」の政治に激しく反するモノであり、2009マニフェストに表現された民主党とは全く異なる政党だ。

 しかし大敗を期しても民主党は真摯な反省、総括を行わなかった。そして今でもバカな消費税10%を主張している。TPPに対しても全員が大反対というのでもなさそうだ。「戦争法」に関しても「対案」で臨むという。そうした官僚たちの罠に陥った政党、いや罠に陥ったとすら未だに自覚していない愚かな民進党の政治家たちに、かつて2009民主党を支持した人たちの信が戻ることは決してない。

 骨太にしてかつ老練にして愚直な政治家でなければ民進党を自公政権と対峙する政党に仕立てることは出来ない。フワフワとした人気だけで当選したようなタレント上がりの政治家に官僚の老獪さ面従腹背と対峙することは不可能だ。ましてや第二自民党路線を総括して2009マニフェストの民主党に回帰することなど夢のまた夢だ。
 つまり民進党にかつて民主党を政権に就けた支持者が戻ることも夢のまた夢ということだ。蓮舫―野田民進党は一日も早く徹底的に議席を減らして、総括なき国会議員がいかに愚かかを心の底から自覚することが何よりも肝要だ。野党の核として民進党が甦るために、壊滅的な大敗北をもう一度、経験することだ。そうしなければ民進党は国民政党に戻れないようだ。

 しかしその間に国民は安倍自公政権の周回遅れのグローバル化路線による貧困化政治に苦しむことになる。それもまた民主主義の火事だとしたら国民の責任だ。「国民の生活が第一」の政治を求めない多くの国民が安倍自公政権を支持し、自らを貧困化して行く米国ポチ政権を選択しているのも、また国民であるからだ。


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