記憶媒体の開発こそが未来を拓く。

<ソニーとパナソニックが、高画質の4K放送やビッグデータ活用の本格化に対応するための大容量の業務用光ディスクを共同開発した。保存寿命は100年以上になるという。放送業界のほか、膨大なデータを長期にわたって保存したい企業や博物館にも売り込む。

 ディスクを高密度化し、片面3層、両面で6層の構造にした。酸化物材料を使うことで耐久性も増し、磁気テープで約30年、ソニーの従来品の光ディスクでも約50年だった寿命が大幅に伸びた。

 ソニーが商品化した11枚入りカートリッジ一つ当たりの容量は、これまでの1・5TB(テラバイト)から3・3TBにまで向上した>(以上「共同通信」より引用)

 膨大なデータを残すのは至難の業だ。かつては紙媒体しかなかったが、それが「動画」の出現によりフィルム媒体が加わった。しかしいずれも「紙食い虫」やカビなどにより劣化する。
 古文書が紙そのものの劣化によりポロポロになり、紙食い虫に食われて穴が開いたりしている。フィルムも時の経過とともに硬化が進み黴が画面を汚してしまう。かつてのアナログ時代の記憶媒体は時の劣化に耐えうるものではなかった。

 ソニーとパナソニックが、高画質の4K放送やビッグデータ活用の本格化に対応するための大容量の業務用光ディスクを共同開発し、しかも保存寿命は100年以上になるというのは朗報だ。デジタルデータの真骨頂は素材さえ劣化しなければデータそのものは劣化しない。
 業務用だけでなく、家庭で撮り溜めたデジタル写真やデジタルビデオなどを纏めて保存する需要もはかり知れないだろう。ことに家庭用4Kビデオが普及するにつれて、各家庭で保存するデータも高容量化して各家庭で保存に頭を悩ましていることだろう。

 11枚入りのカートリッジで3.3TBもの容量があれば大抵の家庭で撮り溜めたビデオがカートリッジ一つで保存できるだろう。それぞれの家庭にとってデジタル記憶は唯一無二の大切な人生の証だ。
 業務用といわず家庭用に進化させるべく、ソニー・パナソニック企業と他の弱電メーカーには開発競争で鎬を削っていただきたい。

 かつてFDが出現したときには1.4MBの容量で文書保存に支障のないものだった。しかし音声保存やデジタル写真の保存となると全くお手上げになった。CDが出現して700MB以上もの容量に感嘆したものだが、デジタルビデオの普及によりアッという間に次の媒体が必要となった。そこに登場したのがDVDで、容量が4.7GBもあって驚いたものだ。しかし画像が高画質化するとDVDでも手に余るようになった。そこで登場したのが25GBのブルーレイだった。
 このように、高容量化の進歩を遂げてきたのは喜ばしいことだが、問題は長期保存に耐えうるものなのか、ということだった。今回の発表は朗報だ。しかしこれに満足せず、ますますの進化を期待する。


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