すべてのトラックに「自動停止装置」の設置を義務付けるべきだ。

<14日午前9時ごろ、神戸市東灘区の阪神高速湾岸線下りで、トラックや乗用車など4台が絡む玉突き事故があった。乗用車の男性ら2人が死亡し、最初に追突したトラックの男性運転手(61)が軽傷を負った。県警高速隊は自動車運転処罰法違反(過失運転致死)の疑いがあるとみて、運転手から事情を聴く方針。

 高速隊によると、死亡したのは堺市美原区さつき野東、会社員中瀬明さん(44)と大阪市中央区北浜東、会社員横田大輔さん(36)。 走行していたトラックが、渋滞で停車していた中瀬さんの乗用車に衝突。前にいた横田さんの乗用車と大型トレーラーも玉突き事故に巻き込まれた。トラックは大阪府羽曳野市から神戸市に向け、ビニールシートを運んでいた>(以上「時事通信」より引用)

 追突したトラックと前に停止していたトラックの間に挟まれた乗用車二台に乗っていたそれぞれの運転手が亡くなっている。亡くなった人たちには災難というよりも、人災そのものだ。
 自動停止装置の設置が急がれるのはトラックだ。同じような追突による「殺人事件」がこれまで一体どれほど起こっているというのだろうか。こうした危険なトラックを製造し続けるメーカーは工業製品製造者責任を問われても仕方ないだろう。

 これまで道路は危険を放置し続けてきた。例えば上下二車線の国道などは行き交う自動車が時速50㎞で衝突すれば、ベクトルの「和」でいえば時速100㎞で衝突したことになる。車のエアバックなどの安全装置は時速50㎞までを想定したもので、100㎞では想定をはるかに超えて安全を確保できない。
 高速道路でトラックによる追突事故では速度もさることながら質量の大きさから乗用車が解体装置でプレスされたようになるのは当然なことだ。そうしたプレス機と化したトラックが高速道路を爆走している現実を製造者たちはどのように考えているのだろうか。

 運転しているのは人間だ。どんなに頑健な人でも突然の眠気に襲われることはある。どんなに注意していても、ふと鳴った携帯電話が気になって、前方注意が疎かになることはある。あってはならないことだが、人間は工業製品ではない。規格で運転に全力注意を注ぐように製造されていないし、そのような注意状態を長時間維持するように脳が作られていない。
 だからトラックには前方に人や車などをセンサーが感知したなら警報音を発生し、さらに接近したなら自動停止するような装置の設置を義務付けるべきだ。現代のセンサー装置の発達ぶりからすればそのような装置の開発と設置は決して困難なことではない。

 すべての工業製品は人を危険に陥れるものであってはならない。ましてや人の命を奪うものであってはならない。そうした理念を持つ会社にすべく、自動車製造業者は常に心掛けなければならない。
 人身事故に自社製品が関わり、しかも製品の欠陥が大きく関与していて、彼らは少しも心が痛まないのだろうか。そして、なぜ被害者は自動車製造企業を訴えないのだろうか。法曹界をはじめ、人々の誤った常識が自動車被害者を出し続けている、という認識を持つべきだ。

 工業製品に対する常識とは、すべての工業製品は人の暮らしを便利にし豊かにすべきものであって、人を不幸にしたり傷つけたり死亡させるものであってはならない、ということだ。


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