伊方原発をはじめ、すべての原発の稼働に反対する。

<四国電力と愛媛県は17日、再稼働に向けた準備が進む伊方原発3号機(同県伊方町)で、1次冷却水を循環させるポンプの一部にトラブルがあり、水漏れを確認したと発表した。四電によると、漏えいを防ぐ部品(軸封部)の不具合が原因で交換が必要。通常の定期検査でも1週間程度かかるといい、今月26日に予定していた再稼働は8月にずれ込む見通しになった。

 四電などによると、ポンプを調整運転していた16日午前11時20分ごろ、中央制御室の記録計で異常を検知した。調整作業をしたが改善せず、17日午前9時20分までに、三つある軸封部の一つで、通常は水がほぼ流れない箇所に少なくとも数リットルが漏れ出ているのを確認した。軸封部は上下二つの円盤状のカーボンで構成されており、この間に隙間(すきま)ができたためとみられる>(い以上「毎日新聞」より引用)

 伊方原発の再稼働に向けて準備しているいうが、1号機は1977年に運転開始したもので、既に30年以上も経過して老朽化しているし、2号機ですら1982年に運転開始して25年近くも経過している。そして今回一次冷却水漏れを起こした3号機は1994年に運転開始した、伊方原発では最も新しいものだった。
 しかし3号機は猛毒のブルトニューム混入した核燃料を使用するプルサーマル型原子炉で、放射能漏れの事故を起こしたなら甚大な被害を及ぼすと思われる。

 四国電力と愛媛県は再稼働に積極的だが、伊方原発は以下の理由で稼働に反対されている。
(八幡浜市を拠点に長年、伊方原発の危険性を訴え続けてきた元南海日日新聞記者の近藤誠氏(64)、および地元で原発問題に取り組んできた市民の見解を総合すると、問題点は次のとおりだ)
① 運転開始から30年になる1・2号機の老朽化
② 1・2号機は設計時に地震・津波を考慮していない
③ 1・2号機格納容器の耐圧設計が甘い
④ 近くに「中央構造線」という巨大活断層がある
⑤ 南海地震・大津波の危険が迫っている
⑥ 信頼性に難がある3号機が事故を起こせば猛毒のプルトニウムを含む放射性物質で四国が汚染される
⑦ 普段から事故が多く、天災がなくても事故の不安がある

伊方原発に関する再稼働に反対する理由は近藤氏があげている理由で明らかだ。日本国民の「常識」として「原発は最新技術の塊」という思い込みがある。しかし最大で40年を、伊方原発でも運転開始から30年を経過している事実を考えていただきたい。
 営業運転から50年を経過した新幹線で開業当時に運行していたゼロ系は既に姿を消している。新幹線を支える基本的な技術は50年以上も前のもので、最新技術の塊だとは誰も言わない。

 原発も既にローテクの塊でしかない。最新技術を開発するというよりも、ローテクの匠の技を継承する、という状態に近い。しかも事故に対処する明確な技術が確立されているとは思えない。
 それは日々福一原発事故現場で実証されている。汚染水のコントロールはおろか、汚染水の浄化装置すら事故後三年半以上も経過した現在もマトモに動いていない。溶解し原子炉容器からメルトダウンした核燃料の所在すら未だに分かっていない。

 伊方原発で福一原発並みの放射能漏れが起きると、日本は壊滅的な事態に陥る。愛媛県や四国電力が「安全だ」といかに主張しようと、技術に「絶対」ということはなく、想定した事態を超えた場合には破綻するのは当たり前だ。
 これほど構造帯の線上で地震が頻発している状態で伊方原発を稼働するのは自殺行為そのものだ。愛媛県と四国電力だけが抱き合い心中したいのなら、勝手に大嘘つきコンビの県知事と社長の二人で死んで頂きたい。西日本の国民を巻添えにする必要はない。

 この夏に西日本で電力不足による大停電が起こったとしても、原発の稼働をすべきではない。原発の稼働に反対する者は江戸時代の電気のない時代に逆戻りするつもりか、というバカな発言をするプロパガンダ野郎がマスメディアに未だに登場するが、たかが原発という発電装置の一つに命と国土と地球汚染を賭けようとする蛮行を許容するバカさ加減に気付いていないのだろうか。
 すべての原発を直ちに廃炉として、安全な廃炉手順の確立と核燃料と放射能汚染廃棄物の最終処分地の確保が先決ではないだろうか。原子力ムラに巣食う連中の「安全確保」のために国民の安全確保を疎かにしてはならない。


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