新築には平屋を勧めよう。

<日本建築学会による熊本地震の被害調査速報会が14日、都内で開かれ、被害が甚大だった熊本県益城町で、現行の耐震基準を導入した2000年以降に建てられたとみられる木造家屋のうち、少なくとも10棟の全壊が確認されたことが報告された。

 震度7の地震が連続した益城町の役場を中心とする約2600棟のうち、比較的新しい00年以降の建物は400~500棟。耐震基準は「震度6強から震度7でも倒壊しない」ことを前提としているが、10棟は全壊していた。

 調査結果を発表した京都大の五十田(いそだ)博教授は、これらの建物について「耐震基準の範囲内であっても、壁の配置など設計時の配慮不足か、何らかの施工ミスがあった可能性はある」との見方を示した。

 南阿蘇村では、築後数年と新しい木造家屋で、柱や筋交いの接合部がくぎだけで留められ、建築基準法が義務付ける補強金具を使っていない建物を確認。大分大の田中圭准教授は「内装などがリフォームされていても、耐震補強されていないと思われる建物が多かった」と述べた>(以上「西日本新聞」より引用)

 建築物は居住する機能を充足すると同時に、そこで暮らす人たちの命を守る「巣」としての重要な役目がある。しかし先の熊本地震では新聞記事にもあるように、厳格な耐震基準が適用された2000年以降の建物ですら10棟も全壊したという。
 施工面で問題があったようだが、何よりも根本的な原因は昨今の「新築設計」にもあるのではないだろうか。建築メーカーは宣伝などで競うように大きな開口部や広い空間を宣伝文句にしている。それらは堅牢な建物とは逆のものだ。

 地価の高い都会ならまだしも、なぜ田舎でも判で押したように二階建てを建てるのたぢろぅか。建築価格が坪単価50万円を超える家を地価が坪単価50万円以下の場所で二階建てを建てる経済的な合理性が理解できない。一階建てを建てる方が土地と建物とを合わせた価格は安くつくし「階段」という家屋内事故のトップを占める危険個所を家屋内に抱え込まなくて済む。
 確かに建築メーカーは土地価格を低く抑えて、その代わり家屋価格を高くした方が儲けは多くなるだろう。二階建ての方が「見栄え」も良い。だが地震の際には「倒壊」という命の危険を「巣」に抱え込むよりはましではないだろうか。

 エネルギーはE=MV2だから質量を小さくした方がV(地震エネルギー)との積を小さくできる。二階建ての場合は一階の上に屋根る含めた二階という重量物を乗せるわけだから、一階にかかる負荷は想像以上ではないだろうか。
 ニュースなどで地震で倒壊した建物を見ると、一階が押しつぶされたものばかりだ。二階が壊れて一階がそのまま残っているという映像は皆無だった。地価の安い地方で二階建てを建てるのはやめたほうが良い、というキャンペーンを繰り広げるのも人の命を守る方策の一つではないだろうか。ただし、決して住宅メーカーは賛成しないだろうし、政治献金を受ける政治家たちや天下り先を探している官僚たちも賛成しないだろうが。


このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。