順序を踏まなければ純愛も不倫となる。

<安倍総理大臣は参議院予算委員会の基本的質疑で、憲法改正に向けた意欲を強調したうえで、改正の必要性などについてはおおさか維新の会などとも共有しているという認識を示しました。
この中で、維新の党の川田・政務調査会長代理は、血液製剤などのメーカー「化血研」が国の承認とは異なる方法で血液製剤を製造し、組織的に隠蔽を続けていた問題について、「およそ40年間も見抜けなかった国の監督責任は重い」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「医薬品に対する国民の信頼を失墜させる、決して許されないものだ。なぜ国はこの不正を見抜けなかったのか、われわれは重く受け止め、深く反省しなければならない。査察の方法自体も検討し、国の指導・監督を万全にさせたい」と述べました。

おおさか維新の会の片山共同代表は憲法改正を巡って、「憲法改正の議論は大いに必要だ。憲法の地方自治の章は全部抽象的で中身がなく、まず変えるべきだ」と指摘しました。
これに対し、安倍総理大臣は「まさに私たち自身の手で憲法を書いていく、これこそ新しい時代を切り裂いていく精神につながっていくと確信している。おおさか維新の会とも憲法改正の必要性、時代が大きく変わるなかでの責任感は共有しているのではないか」と述べました。そして、安倍総理大臣は「憲法改正については国民の理解が必要不可欠であり、具体的な改正の内容や時期についても国会や国民的な議論と理解の広がりのなかで、おのずと定まってくるものと考えている」と述べました>(以上「NHKウエッブ」より引用)

 女性タレントと歌手の不倫騒動のように、妻のある男性と女性タレントとの交際は「不倫」と批判される。安倍氏は憲法改正手続きもなく、自衛隊が日本の周辺を離れて、遠く海外で武力行使する、との「戦争法」を成立させた。恋愛でいえば手順を踏まなかった「不倫」となんら変わらない。
 そのことを国会議員自らが恥じずに、国民を守るために必要だ、と強弁するのは戦前の大陸進出が生命線だ、と強弁した軍部とどこが異なるというのだろうか。爾来、日本の国土から出て海外へ兵を派遣して成功した政権はない。豊臣秀吉の凋落の原因も朝鮮出兵にあった。日本国民は先の大戦において散々学習したはずではなかっただろうか。

 安倍氏は憲法を改正する必要性を説く。それは「戦争法」を成立させる前にやるべき手続きだ。現行憲法は金科玉条ではない。ドイツでは戦後だけでも50数回も憲法を改正している。しかし、それが憲法を軽視することにはならない。むしろ憲法規定を厳格に運用・適用するためには改正がどうしても必要なのだ。
 安倍氏は日本憲法が現行の社会・国際情勢に合わなくなっている、という。しかし合わなくなっているのは憲法だけではない。同一労働同一賃金が基本であるにも拘らず、正規社員と非正規社員で格差があるのは「不当労働行為」だとなかなか断定しない労基法の運用も限界にきている。人の尊厳に関して、同一労働同一賃金制度がどれほど根幹をなしているか、労働現場で働いたことのない世襲政治家には解らないだろう。

 安倍氏に憲法改正を訴える資格はない。既に安倍氏は「戦争法」で現行憲法を逸脱した。いわば不倫を働いた者が、離婚していなくても事実上離婚の意思があれば他の女性と情交をかわしても「不倫」とはみなされない、と勝手に不倫を働いた者が事故を正当化するために「不倫」関連条項を改正しようとしているのとなんら変わらない。
 いかに強弁しようと「戦争法」は憲法違反で無効だ。政権に飼われて腑抜けになっている司法が認めたとしても、三権分立を学んだ国民の目には憲法違反の「戦争法」が法として無効なのは明らかだ。不倫を働いて「純愛だ」と叫ぶお花畑脳の首相の姿はみっともない限りだ。


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