大阪府民は「どこまで××委員会」テレビの見過ぎか。

 昨日あった投開票で大坂維新の会が大阪府知事と大阪市長のダブル選挙で圧勝したと報じている。橋下氏の背水の陣が功を奏したと論じているが、六月に示した住民投票で示した「大阪都構想ノー」の府民意は何処へ行ったのだろうか。
 何度もこのブログで述べてきたが、大阪都構想は単なる行政区分の変更に過ぎず、府と市とのダブル行政解消の決定打にはなり得ない。橋下氏の主張する行政改革の実行性はほとんど何もないのはあらためて言うまでもないことだ。

 しかし大阪府民は再び橋下氏の「大坂維新の党」に支持を寄せた。六月に示した民意は一体どこへ行ったというのだろうか。その五ヶ月の間に何があったのだろうか。
 大阪といえば「お笑い」の本家本元のようだが、実はかつて大阪には根性モノや立身出世モノのドラマがあった。その脚本の多くを手掛けたのが故花登筺氏だった。当時の大阪には大坂人が演じる強烈な個性がドラマに横溢していた。それが上方言葉の土着性と文化性を全国に広めていた。

 しかし現在は大阪発信のテレビといえば「お笑い」だけになってしまった。そこに辛うじて残っているのが「どこまで××委員会」という極右宣伝番組だ。その極右宣伝番組で踵を揃えたことがあるのが橋下氏と安倍氏だ。二人のテレビ画面での揃い踏みといえば「どこまで××委員会」という番組でだった。
 今回の大阪で行われた選挙は自民対維新の対立ではなく、どっちに転んでも現体制が続くということでしかない。大坂維新の会が息を吹き返したところで、大阪市と大阪府が「大阪都」を可決したところで、国会の議決を経なければならない。そこで大阪維新の会は自公政権の力を借りなければ何もできない、という現実に突き当たる。

 大坂維新の会は自民党と協力関係を崩すことは出来ない。崩せば国会で議決を得ることが出来ない。つまり自民党の補完政党であり続けるしかない。
 そうしたことを選挙民は敏感に感じ取っているのだろう。投票率を上げるために意図して大阪府知事と大阪市長のダブル選挙だったにも拘らず、前回よりも大きく投票率を落としている。勝っても負けても同じ体制が続くことに変わりない、ただ「大阪都構想」が消えるか否かというだけなら、まだ賞味期限の残る「大阪都構想」という出し物を観劇しようか、ということになったのだろう。しかし、それはテレビの見過ぎではないだろうか。それにしても選択肢を与えるべき国政レベルの野党勢力は一体何をしていたのだろうか。


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