日本は日本の防衛に徹すべきだ。

<自民党の野田聖子前総務会長は4日夜のBS日テレの番組で、中国が進める南シナ海の人工島造成について「直接日本には関係ない。南沙(諸島)で何かあっても、日本は独自路線で対中国の外交に徹するべきだ」と述べた。
 同島近海では米国が艦船を航行させ中国をけん制、日本政府も支持を表明したばかりで、発言は波紋を呼びそうだ。
 野田氏は次期総裁選への出馬に意欲を示しており、自身の外交政策を問われる中で発言した。野田氏は「南沙の問題を棚上げするぐらいの活発な経済政策とか、お互いの目先のメリットにつながるような2国間交渉をやっていかなければいけない」とも語った>(以上「時事通信」より引用)

 この国のマスメディアは直ちに「波紋を呼びそうだ」と憶測記事を飛ばしているが、野田氏の方が極めて妥当な見解ではないだろうか。南シナ海へ中共政府が権益拡大を目指して岩礁を埋め立てようと、それは領海を主張する国々と中共政府の問題でしかない。
 そこに日・米が割って入るには「公海の航行の自由」を主張する以外になく、ましてや日本が自衛隊艦船を派遣することではない。たとえ南シナ海の制海権が中共政府に握られたところで、日本にとってどんな問題があるというのだろうか。

 米国の第一次防衛列島線が、というのは米国の防衛上の問題であって、日本の防衛とは全く関係ない。沖縄に米軍が基地を措いているのも米国へ向けて発射した中共や北朝鮮のミサイルを撃ち落とすために必要だ、というのなら見当違いだ。それは日本の防衛のためではないから、米国に駐留負担金を支払ってもらうべきだ。
 米軍が日本に駐留しているから日本が安全だ、という理論にいかなる根拠があるというのだろうか。むしろ米国の権益のために日本の国土が踏み台にされているのではないかと思わざるを得ない。米国は中共が南シナ海の岩礁を埋め立てているのを承知の上で、それが基地化されるまで放置していた。

 もちろん中共政府の南シナ海を我が物顔に扱うのは良くない。いかなる国であろうと、岩礁を埋立て「領土だ」と主張することは国際法で許されない。しかも中共政府は国連の安保理の常任理事国だ。世界平和に責任を持つ立場にあるはずだが、その責任ある立場と行動が一致していないと思うのは私だけだろうか。
 そうした常任理事国の暴挙に対して、国連の安保理は全く機能していないではないか。国連に多額の分担金を日本は支払っているが、それが国際平和にどのように役立っているというのだろうか。日本政府は国連の安保理常任理事国同士が演じる覇権ごっこに対して厳しく批判すべきだ。米国が正義で中共政府が悪だというのではない、覇権主義を信奉する国家戦略を常任理事国が持っていることが世界平和に反するのだ。


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