安倍晋三氏は祖父・岸信介氏の二の舞か。

 時の総理大臣・岸信介氏は「アンポ」国会で命運を共にした。国会を取り巻くデモ隊をものともせず、アンポ法案を強行突破で成立させたが、それと引き換えに岸内閣は総辞職せざるを得なかった。
 巡り巡って孫の安倍晋三氏は「戦争法案」と命運を供にしようとしている。祖父と孫が総理大臣になるとは強運の家系なのだろうが、二人とも揃って隷米政策と共に討ち死にするのも酷似している。なんとも愚かな家系だというしかない。

 彼らが師と仰ぐ吉田松陰はさぞかし怒り心頭だろう。吉田松陰は日本の「独立」を心から願っていた。そのためには全国が三百余州に分かれた幕藩体制では欧米列強と対峙するのは困難で、清国が英国の砲艦と戦って敗れたアヘン戦争に危機感を抱いていた。
 日本をいかにして強くするかを考える前に「敵を知る」必要性から米国へ密航しようと試みた。そのために安政の大獄に斃れたのだが、その弟子たちのうち外国を見た者たちは愚かな「攘夷運動」に邁進することはなかった。たとえば幕府使節の随員として上海へ行った高杉晋作は馬関へ共に下って攘夷実施を説く久坂玄瑞の誘いを断って、勝手に頭を丸めて萩郊外の庵に隠棲してしまった。
 例えば文久三年から元治元年にかけて英国へ密留学した五人の一人として渡航した伊藤博文と井上馨は命懸で攘夷を止めるように重役たちを説いた。

 明治維新を前にして夭折した高杉晋作を除く彼らは日本を尊厳ある国家として断じて欧米列強の植民地にさせてはならないと、殖産興業と富国強兵に励んだ。伊藤博文は仏国から持ち掛けられた製糸業の共同経営を断り、日本資本による富岡製糸場の建設を決断した。井上馨は徳川幕府が結んだ欧米諸国との不平等条約を改正し、関税自主権を回復すべく小林寿太郎たちと汗を流した。
 しかし、長州の後輩たる安倍晋三氏はTPP参加により関税自主権を自ら放棄するのみならず、それと関わりのある国内制度まで米国に丸投げしようとしている。愚かなるもここに極まる、と先人たちも嘆いていることだろう。

 そして米国ポチ化は日本国民の命を差し出すまでに到る。いうまでもなく「戦争法案」のことだ。彼は「備えあれば憂いなし」といったり「鍵をしっかりと掛けていれば泥棒は入らない」などと意味不明な例え話をして悦に入っている。
 たとえば集団的自衛権を是とする憲法を持つ韓国は米国のベトナム戦争に参戦して多くの韓国兵を戦地へ派遣した。日本は日本国憲法の規定により自衛隊の派遣は出来ないとして、米国の要請を断り、無謀なベトナム戦争に派兵することはなかった。しかし安倍「戦争法案」はそうした戦争で日本国民型国民を殺し殺される道を開くことだ。それが果たして日本の安全に資することなのだろうか。


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