テレビ出演しているコメンテータたちは高額所得者で、テレビに出続けたい者ばかり。

 昼の報道番組を見ていたら、異口同音に「民主党の物理的反対には同意できないね」と頷き合っていた。先週末の厚労委員会「永久派遣法」審議で議場出入り口が混乱したのに関してのコメントだ。
 六人が異口同音に民主党を批判するのならコメンテータは一人で良いだろう。意見が異なるのなら多人数を登場させる意味がある、と思うのだが。赤信号を多人数で渡ろうとしているのかと、彼らの小心さを嗤いたくなる。

 しかし彼らが「同じ意見なら私は要らないね」と出演拒否することは絶対といって良いほどない。なぜなら高額ギャラが支払われているからだ。一出演数十万円というから、コメンテータとして帯で出演している者は高額所得者ということになる。MCを勤める漫才師の年収は数億円と推定されるという。
 出演者でなく、スタジオでプラプラしている局の職員の平均年収は1500万円ほどだという。彼らに庶民感覚を求めるのは土台無理な話で、派遣業法がどうなろうと自分がテレビ出演される方を優先しなければならず、製作者の意図を汲んで同じように頷くのだろう。

 腐り切ったマスメディアの元凶は批判精神なき「付和雷同」だ。批判精神の牙を抜いたのは高額年収だ。高額の年収を手にし続けたいなら政府批判はほどほどにして、同じようなコメントを陳述しなければならない。それで明日もテレビ画面に醜態をさらして、高額報酬を手に出来る。欣喜雀躍とはこのことだろう。
 橋下氏などというチンピラ弁護士を市長や府知事に当選させたのもマスメディアの威力だ。マスメディアに逆らわなければ表社会で相当な地位と報酬を手に出来る、という構図が出来上がっている。そして益々この国は腐っていく。


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