憲法学者は声を上げよ。

 安倍自公政権と無能な野党が国会で繰り広げているのは夏までに「戦争法案」を成立させる既定路線を歩むことだ。だから海外へ派兵すればリスクが高まるのは小学生が考えても解るのに、国会では審議時間を費やして「リスクは、」と堂々巡りを繰り広げている。
 なぜ本質的な「違憲立法」を攻めないのだろうか。政府が「違憲法案」を国会に提出すれば、まずそれが違憲か否かから審議すべきだろう。そうした基本的な手続きから入るべきを、野党は「マトモな法案」と同じように審議している。

 憲法学者は日本国憲法のスペシャリストだ。彼らは日本国憲法の解釈を事細かに「学問」してきた。いよいよその成果を政府の暴走に対して「それは違憲だからイケンよ」と発揮すべきだ。
 それでも政府が御用学者を対抗に押し立てて、憲法学者の正論を排除しようとするなら、提訴を以て対抗すべきだ。憲法学者なら米国に日本政府が隷属しようが問題ではなく、国会に提出された「戦争法案」が憲法違反か否かが問題なはずだ。

 純粋に学問の立場から、日本国憲法の解釈運用の限界を憲法学者は国民に教示すべきだ。学究の穴に閉じ籠ってゴソゴソしていて良いのは平時の場合だけだ。日本国憲法に欠陥があるなら、その欠陥を適正な手続きにより正して「日本国憲法に日本国民が従う」のが本筋ではないだろうか。
 たしか司馬遼太郎の小説に砲術家の話があった。代々藩主から預かった大筒を手入れし、一子相伝で操作を伝えて「いざ戦」という場合は大筒を引いて戦場へ駆けつけるのを役目とする家の話だ。大筒を代々受け継いでいるうちに砲身に亀裂が入っているのが分かった。しかしそれを申し出ると「家」の存続が危うくなる、砲術家として藩から禄を頂戴しているからには砲身に亀裂が入っていようが見事に砲丸を発射すべきが忠義だ、と思い込むという話だ。

 だから江戸末期に鈴ヶ森で高島秋帆が様式砲術を演じて見せるや、お歴々の砲術の大家たちが腰を抜かしたのだ。憲法学者のお歴々も太平の世で眠りこけていては日本国憲法に想定した法治国家とは似ても似つかない日本に変貌して、腰を抜かすことになるだろう。声を上げるべき時に声を上げなければ存在意義そのものを喪失することになる。日本の数ある憲法学者たちはいつ声を上げるのだ、それは今だろう。


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