政権の暴走と、翻弄される国民。

 国連の人権に関する委員会で北朝鮮を非難したところ北朝鮮が猛反発したという。<朝鮮中央通信によると、北朝鮮の国防委員会は23日、国連の委員会で北朝鮮の人権侵害に対する非難決議が採択されたことを受け、「超強硬対応戦に突入する」との声明を発表した。
 声明は、対応戦の第一の対象を米国と指摘。日本や欧州連合(EU)、韓国も「米国に追従した」と批判し、「(対応戦が)開始されれば、日本も丸ごと焦土化され、水葬されねばならない」と主張した>のだ。

 狂気の沙汰とはこのことだが、北朝鮮国民は狂気の政権に翻弄された70年以上の歴史で、何が正常で何が異常かすら判らなくなっているのではないだろうか。しかし日本も大きな顔をすることはできない。
 日本の全土、特に首都圏にこれほど外国軍が展開している独立国は世界でも日本だけだ。いうまでもなく、日本に駐留している外国軍とは米軍のことだ。第二次世界大戦で日本は敗れ、連合軍が日本に進駐してきたが、サンフランシスコ平和条約締結により占領状態は終了し、日本は国際的に独立国として認知された。

 しかし現実は米軍により首都圏は完全制圧された状況のままだ。米国がその気になれば、日本は一瞬にして米国により占領される状態にある。それでも日米は「軍事同盟国」だと主張している評論家や政治家はいるが、彼らは何が異常で何が正常化判断できない人たちだ。そうした意味で、北朝鮮の国民と日本国民の現状認識程度に大した違いはないといわざるを得ない。
 もちろん、米国の圧力の方が中国の圧力よりマシだといわざるを得ない。しかし圧力下にあることに変わりないという認識を日本国民は持つべきだ。

 人の思考回路は環境によって劇的に変貌する。たとえば十日も絶食している人と、飽食に飽き飽きしている人とでは食糧に対する執着に大きな相違があるはずだ。沖縄の基地の中で市民が暮らしている実感を、日本本土の面積的対比で希薄な基地感覚の中で暮らす人たちとでは、基地に対する拒否反応も大きく異なることを理解すべきだ。
 一週間前に実施された沖縄県知事選挙で辺野古沖移設反対の候補者が基地移設を「容認」した裏切り仲井真候補を10万票も引き離して当選した。しかし菅官房長官は「粛々として辺野古沖移設事業を進める」と会見で述べた。彼は民主主義の有権者の意思とはいかなるものかが解っていないようだ。政府が「粛々と進める」のは仲井眞知事を3000億円の特別振興費で籠絡した成果であって、それを沖縄県民は「やめてくれ」と選挙で意思表示した。であれば、菅官房長官は政府として沖縄県新知事とさっそく面会して、新知事の判断を問う、とすべきではないだろうか。

 政権の暴走という意味では、10%消費増税に賛成している政党が皆無なのにも拘らず、解散して国民の信を問うという安倍氏の解散事由こそが「政権の暴走」であり、そうした意味では北朝鮮の金政権と何ら変わらない。
 景気後退に突入した師走の日本経済を放置して、政治家諸氏は選挙に突入した。なんという白々しさだろうか。その責任は一義的に安倍氏にあるが、それを容認した与党・自公政権にある。北朝鮮の金政権と何ら変わらない安倍自公政権に投票する国民は北朝鮮の金政権を存続させている北朝鮮国民と大して変わらないと認識すべきだ。


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