香港民の『自由への渇望』を国際世論は支持すべきだ。

 香港で『自由への渇望』のうねりが起こっている。2017年の香港自治の自由選挙を巡って、北京政府があくまでも全人民代表会議で推薦された人を投票する『信任選挙』とすべきだとの意向を示したことに対して、香港市民が拒否のデモを起こしている。その数たるや700万人香港民の一割以上の8万人に達している。しかし北京政府はあくまでも中共政府の最高意思決定機関の全人代が推薦した候補を投票する選挙を変えるつもりはないと改めて声明を発した。

��中国の習近平(シージンピン)国家主席は9月30日夜、北京の人民大会堂で開かれた中国建国65周年の祝賀大会で演説し、中国の「一国二制度」下にある香港について、「『一国二制度』の方針と基本法を貫徹し、香港とマカオの長期的な繁栄と安定を維持する」と述べた。
 香港の安定を保つため、民主派の抗議行動に断固とした姿勢で臨む考えを示したとみられる。
 習氏は、台湾に関しても、「祖国の完全統一の実現が国内外の中国人共通の願いだ。『一つの中国』の原則を堅持し、台湾独立派による分裂活動に断固として反対する」とも語り、中台統一に強い意欲を見せた>(以上『読売新聞』引用)

 習金平主席は一国二制度などという誤魔化しがいつまでも続くと思っているのだろうか。その基本方針は中共政府にとって都合の良いものに過ぎず、全中国民の『自由への渇望』を永遠に抑圧できると思っているのだろうか。
 台湾も中国の領土であるかのように発言しているのも誤りだ。明らかに台湾は独立国だ。独立国たる3要件<軍事統帥権、関税自主権、徴税権>を台湾政府は台湾全体に及ぼしている。それを否定している中共政府の独善的な振舞いに迎合している国際社会の方がどうかしているのだ。

 全人口の1%にも満たない中国共産党が支配する経済体制は資本主義・国家体制は社会主義という国家がマトモな国だといえるのだろうか。それは中共政府が容認せざるを得なかった中国独自の修正社会主義というよりも、中共政府独裁体制と呼ぶべきものだ。
 習金平氏は現在の中国がマトモな国だと思っているとしたら、習氏にはマトモとは何かが解っていない。世界の200近い国家で『一国二制度』を採用しているのは中共政府だけだ。それは異常な政治体制であって、共産党政府が存続するための一次的な便法に過ぎない。

 中国民の『自由への渇望』を封じ続けることは不可能だ。多くの中国民は自由とは何かを知っている。香港民は自由な社会に生きている。中共政府が本土で実施している社会主義的統制社会に呑みこまれる恐怖が香港民にある。
 中国本土の多くの国民も『自由への渇望』が年々強まっている。なぜなら中共政府の社会主義は本来の社会主義とは全く異質なものに変貌しているからだ。社会保障の不完全な社会主義とは政治主権を握っている者たちの独善的な政治体制に過ぎない。社会主義でもなんでもないガラクタに過ぎないのだ。

 中共政府は10万人ともいわれるネット監視員を動員してネットの検閲を徹底させようとしている。しかし中共政府は現代社会で情報統制が出来たとしても、10万人の監視員たちがいつまでも中共政府の忠実なシモベでいるとでも思っているのだろうか。
 彼らは中共政府に雇用されているのだろうが、彼らが働いて得てる報酬が中国民の働いた富を掠め取った巨額な税収のほんの一かけらだということを知ったら、やっていることのバカバカしさに気付くだろう。しかも彼ら10万人は中共政府の情報統制の裏側を見てしまった生き証人だ。

 こうした政治体制の国家が長く続くわけがないことは世界史が示している。他民族の地域も「中国だ」と強弁して侵略して併合し、香港までも『一国二制度』だと強弁して呑みこもうとしている。さらに『中台統一』などと荒唐無稽な発言をして台湾までも侵略しようと目論む。
 それだけではない。南シナ海ではいろんな海域の岩礁を拡張して軍事基地化しようとしている。領土拡張と国土防長主義に憑りつかれた中共政府は常軌を逸している。常軌を逸した政府の指導者には国民の『自由への渇望』が押し止められない巨大な雪崩になることが理解し難いようだ。そうした客観的な状況判断が出来ないのも、常軌を逸した政府に共通したものだ。かつてのチャウシェスク政権の末路を振り返ってみると良い。国際世論は中共政府の要請に構わず、香港民の『自由への渇望』を支持すべきだ。


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