現代の国際政治に歴史を持ち出す中国の卑劣さ。

 中国は昨日(7/7)盧溝橋事件(日華事変)から77周年として北京郊外で盛大な式典を開催し、習主席が出席して日本の帝国主義を批判する演説を行った。現代の国際関係に歴史を持ち出して批判する愚行を中国はいつまで続けるつもりだろうか。
 すでに過去の清算は1978年の日中平和条約の締結により「基本的に日中共同声明の文面を踏襲したもので、主権・領土の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉」が謳われ、その特徴は中国側が賠償金請求を放棄する代わりに、日本側からODA等の巨額な経済援助を行ったことにある。現在の日中両国関係において過去はすべて日中平和条約により清算済みのことである。

 中国政府が7月7日の盧溝橋事件の日に過去の歴史を蒸し返して反日に利用するのはいかなる見識だろうか。しかも盧溝橋事件は別名『日華事変』と呼ばれ、日本軍と国民党軍との戦いだった。中国共産党が両方の軍に撃ちかけ戦いをさせた謀略説まである事件だということを忘れてはならない。
 しかも日華事変が起こった日を記念するのなら1839年9月4日に英国艦船と清国艦隊が衝突した九竜沖砲撃戦や11月3日に川鼻海戦に及んで清国船団が壊滅させられアヘン戦争へと繋がる日をも記念日とすべきではないだろうか。それ以後、欧米列強による中国への蚕食が始まったのだから、日華事変よりも歴史において象徴的なのはアヘン戦争のはずだ。それを問題視しないで日本軍を謀略により国民党軍と戦わせることとなった盧溝橋事件当日を戦勝記念として式典を行い、日本を批判するのは歴史に対する公正な評価とはいえない。きわめて恣意的な政治的行為だと中国政府を批判するしかない。

 歴史を現代国際関係の場に持ち出すのは永遠の負のループを蒸し返すことに他ならない。既に両国間の国際条約で清算したはずのものを蒸し返すのは良識に欠けるだけでなく、積み上げてきた両国の友好関係をすべて無に帰す愚かな行為だ。
 中国政府に国内統治のために反日を行わなければならないとしても、それはやってはならないことだ。中国の国内問題は中国政府の問題であって、そのことにより中国民に反日を植え込んで、未来の日中関係までも破壊することは許されない。中国政府は自分たちのやっている愚かさを認識すべきだ。


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