政治の透明性を高めよ。

 ホームページで閣議の議事録を公開したという。<政府は22日、4月1日の閣議と閣僚懇談会の議事録を首相官邸のホームページで初めて公開した。議事録が作成されたのは1885(明治18)年の内閣制度発足以来初めて。しかし、政権側が「不開示」が適当と判断した発言は非公開とされる仕組みで、政権がうたう政策決定の透明性確保には疑問も残っている>(以上「毎日新聞」引用)
 毎日新聞も指摘しているように、全面公開でなければ恣意的に政権に都合の良い部分だけが公開されて、誤った世論誘導の手段にされかねない。しかし閣議のすべてをリアルタイムで公開しては政治の重要な部分が却って閣議ですら話し合われないで政権運営が密室化する恐れがある。ある程度の配慮はやむを得ないだろう。

 しかし米国の25年ルールに相当する全面公開の原則を日本も設けるべきだ。基本的に閣議以外は特定秘密保護法の適用され秘匿された情報も60年で公開すると定めたが、それですら米国の25年ルールと比べればはるかに遅い公開だ。
 やはり日本も最低でもすべての情報を25年後は公開すべきだ。それには閣議も含まれ、政権が一体何をしようとしていたのか、公正な歴史の審判を仰ぐためにも必要ではないだろうか。

 いまさら指摘するまでもなく、この国の政治や行政は国民の負担を仰いで行われている。本来ならば本会議主義ですべての行政や立法情報は本会議で審議され、製作された議事録により国民はすべての情報を知ることになっている。
 ただ、秘密会とすべきと議員が判断すれば秘密会とされ、そこでの審議・議論の過程は秘匿される。しかし議事録は政策すべきとされているため、現行法でも60年後にはすべて公開される。しかし余りにも遅いといわざるを得ない。

 政府や国会のすべての情報は最終的に国民に帰属する、というのが近代民主国家の大原則だ。そうした情報の開示が義務付けられることにより政治家の規範が保たれ、国民に対してと同時に歴史に対して政治家として恥じない行動を取る自覚を常に持つことになる。
 独裁者がいかに堕落するか、われわれは歴史の場面場面で見て来た。それが近代民主国家の体裁を採っている国家であろうと、実質が伴わなければ腐敗は権力につきものだ。先の追放されたウクライナ大統領が国家財政が破綻の危機に瀕しているにも拘らず、贅沢三昧な豪邸の暮らしを送っていたかに反吐が出る思いをしたばかりだ。

 情報公開は政治家の腐敗防止の決定打だ。特定秘密保護法により秘匿された秘密も20年程度ですべて陽の光の下に晒されるべきだ。
 秘匿は腐敗を招く。たとえ一部であろうと秘匿は政治家本人のためにもならない。情報はすべて公開されるべきで、それも本人が生きているうちに開示されることが担保されなければ意味がない。長すぎる情報の秘匿はそれだけ腐敗の闇を深くする。


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