民主党を叱る。

 山口県知事山本繁太郎氏が自身の健康問題を理由に辞任したことに伴う山口県知事選に民主党は立候補者を経てないことにしたという。これにより今のところ自民党が担ぐ41歳の元総務官僚と共産党公認の60過ぎの元周南市議女性候補との争いになりそうだという。
 民主党が今回も山口県知事候補を立てなければ3期連続で自主投票ということになり、事実上自民党公認候補の信任投票の様相を呈することになる。前回立候補した「脱原発」候補も今回は見送ることにしているようだ。

 全国的に地方自治体の首長選で「脱原発」候補が善戦しているというのに、山口県は何ということだろうか。山口県には中国電力が新規原発建設を目論む上関がある。前回山本候補は「脱原発」を掲げて元祖「原発」候補を五万票余りの差をつけて快勝したが、当選するや「脱原発」を引っ込めて、上関原発建設を左右する公有水面埋め立て許可の判断を先延ばしにしている。
 これほど姑息な知事も珍しいと思っていたら、沖縄の県知事も同類で「県外移設」を掲げて当選したにも拘らず、沖縄県知事は3000億円の沖縄振興事業と称する札束で頬を張られるやアッサリと辺野古沖埋め立て事業を認可してしまった。「羊頭狗肉」政治家が当節の流行りのようだ。

 しかし、それでは民主主義はもたない。選挙は当選しさえすれば何を口走ろうと問題ではないというのなら選挙制度そのものの否定になりかねない。政治家が自ら墓穴を深く掘り進んでいる状態だ。
 安倍氏も国政選挙前には原発に対して再稼働は問題だ、というスタンスで話していた。しかし自民党が大勝するや原子力推進委員を原子力規制委員会の委員に任命して闇雲に再稼働に突っ走っている。

 まさしく暴走内閣だが、その推進力は実態不明なアベノミクスという日銀が実施した金融異次元緩和策だけだ。これほどマスメディアの助力を得て国民を誘導している政権も珍しい。
 ついにはNHK会長までにも「政治が右といえば左とし言いにくい」というイエスマンを配置した。この国のマスメディアからジャーナリストは消え去ったかのようだ。いやジャーナリストだけではない。テレビに出演するコメンテータたちも安倍政権にヨウショする連中ばかりだ。顔は違えど異口同音に安倍政権の政策を批判しないで国民に負担を課す政治を容認し続けている。この4月以降も彼らの態度が変わらなければ大したものだが、さて、4月以降は消費増税により景気は腰折れする可能性が高い。そうなった場合、消費増税が税収増に必要だと主張していた評論家たちはどのように自己弁明するつもりだろうか。それとも検察が捏造した「陸山会」事件の際に小沢批判を「赤信号みんなで渡れば怖くない」とばかりにマスメディアの尻馬に乗っていた連中ばかりだから、素知らぬ顔をして消費増税を批判する側に回るのだろうか。

 民主党に残っている国会議員たちも消費増税に賛成した連中だ。彼らに何を期待しても期待するだけ無駄というものだろうか。一日も早く解党的出直しをすることをお勧めする。


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