人生の終着は死だ。

  昨夜遅くにネットをしていたら急に繋がらなくなった。今朝も繋がらない状態が続いていたので、家での書き込みをやめて、いまは外のモバイルポイントからネットに接続している。


 家の無線ランは正常なようだが、家のモデムとサーバーとの接続に問題があるのは分かっている。それはモデムが経年劣化したのか、それとも電話回線が単にビジーだったのかは帰ってから検証してみようと思う。


 


 さて、昨日のニュースで96才の夫が91才の病弱な妻を絞殺して、自分も首を刃物で傷つけたが死にきれず、逮捕されたという悲惨な事件を伝えていた。老老介護はいつかは必ず行き詰る。介護される側が老人なら介護される側も老人で、日々確実に人生の終着に近付いているからだ。


 


 日本の出生率がやや改善されたとはいえ1.39という数字は一人の平均すると日本の女性が生涯に2人の子供を産まないということだ。一人っ子の家庭が普通になっていることで、子供が結婚年齢に達し結婚すると、一つの家庭が二つの老人家庭の面倒を見ることになる。


 昨今の勤労者平均年収409万円では自分たちの家庭を守るだけで精一杯だ。とても両親の世話まではできない。


 


 両親が裕福な年金生活者であったとしても、面倒をみるのは困難を伴うが、親が国民年金加入者で生活できない年金収入しかない場合は悲惨だ。


 田舎の両親が生活保護を受けるには家屋敷を売り払い、山や田畑をすべて手放してからでないと生活保護の申請はできない仕組みだ。昨今、山は価値がないに等しい。タダでやろうと真顔で言っても、誰もが笑って「呉れ」とは言わない。


 


 中山間地の荒れ果てた耕作放棄地を探すのに苦労はしない。少し車で山間部へ入れば耕作を放棄したかつては田畑だったと思われる蔓や木や雑草に覆われた棚地が目につく。


 この国の豊かな山野の景観は日々失われ、そこに暮らす老人たちは櫛の歯が抜けるように数を減らしている。この春に全国で何校ほど廃校となる小中学校があるか数えてみると良いだろう。それこそが地方の悲鳴だ。


 


 民主党は2009マニフェストで画期的な提案を何件か掲げた。その最大のものは「子供手当」だった。それは未来への投資になるはずだった。お手本にしたフランスは出生率を回復して2.02になり人口減社会を脱しようとしている。


 第二にインパクトがあった「高速道路無料化」は寂れた地方への里帰りを促進するものでもあった。子供や沢山の荷物を抱えて新幹線からローカル線へと乗り換え、バスに揺られて帰るのは大変だが、高速道路を自動車で帰ればそれほどでもない。ただ高額な高速道路料金が問題だった。


 


 第三に主要な政策は最低保証年金だった。月額7万円に妥当性があるかは別にして、社会保障を社会保障たらしめようとしてのは政策として至極真っ当だった。しかし直ちに高額年金受給者やその予備軍たちが寄ってたかって叩き潰した。自分たちの年金が減額されるのを恐れたからだ。


 社会保障とは社会主義の産物だ。その基本理念は「負担は応能で、支給は一律」だったはずだ。医療保険などはまさしくそうなっているが(米国はTPPでそれすらも「自由診療」導入により破壊しようと目論んでいる)、年金だけは妙な「掛け金比例支給方式」をとっている。それが明らかに社会保障の理念に矛盾しているとの議論は皆無だ。


 


 老老介護に疲れ果てて病身の妻を絞殺した96才の夫の心中は察するに余りある。それでも人は死ぬまで生き続けなければならない。そうした悲惨な事件を起こさないような仕組みを用意するのは国の責任だ。



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