残念ながら安倍氏に長州の血は流れていない。
時の権力に背いてでも筋目を通すのが長州人の真骨頂だ。だから明治維新まで実に多くの長州人が仆れた。彼らは仲間の屍を乗り越えて時代の求めに応じて雄々しくも死地へと向かった。
安倍氏は国民に「消費増税」という負担を求めるために、何が何でも2%のインフレを実現しようと躍起になっている。主客転倒の議論だと気付かないほど、安倍氏の感性は狂っている。
インフレはデフレ経済を経済規模の拡大で克服し、経済成長を力強く始めた上でのインナフレータでなければならない。経済成長なきインフレは単なる悪性インフレに過ぎない。景気後退下のインフレともなると目も当てられない。そのインフレを根拠として8%の消費税を強行されては国民経済は手酷いダメージを受けることになる。
そうしたことも思い及ばない男が長州人のはずがない。彼は正真正銘の東京生まれの東京育ちだ。明治維新を成し遂げた松陰門下になぞらえるだけでもおこがましい。